{"t01-apar-0":"説明小冊子 附属 デルマス補助掛図 ❦ 第一部","t01-apar-1":"図表第 1 号 学校。— 中学校。— 教室。","t01-tit-1":"全体の説明。","t01-01-1":"1. — この図表が描いているのは、**中学校**の**教室**である。教室に は八つの**机** (18) と八つの**長椅子** (32) がある。長椅子には一つずつ三人の生徒が坐る。**先生** (7) は**椅子** (8) に坐り、自分の **教壇** (6) の上にいる。","t01-02-1":"2. — 教壇の左にはガラス戸のついた**戸棚** (15) が立って いる。右には**黒板** (1) があり、**黒板拭き** (2) と**白墨** (3) が添えてある。","t01-02-2":"教壇の上には**掛図** ( 9 , 11 , 12 ) が幾枚かと**地図** (10) が一枚掛かっている。","t01-03-1":"3. — 生徒がみな自分の**席** (17) にいるわけではない。 ジャン (4) は黒板の前に立っている。黒板拭きを持って、**幾何の図形**を消しているところである。","t01-03-2":"ピエールは教壇のそばにいる。**書き取りの練習** (5) を集め て、先生のところへ持って行く。","t01-04-1":"4. — **この**先生は**現代語**の先生である。生徒に外国語**（ドイツ語、英語、スペイン語、イタリア語、ロシア語**または **フランス語）**を話し、読み、書くことを教える。","t01-05-1":"5. — 教室はたいそう広く、たいそう明るい。奥には二つの**換気窓** (78) のついた広い**窓**があり、風を入れ光を採るための **ガラス戸**がある。","t01-05-2":"この教室は寒くない。暖めるために、真中に大変よい**暖炉** (46) が置いてあり、その**煙突** (45) がついて いる。","t01-05-3":"仕切りには**衣鉤** (58) が打ちつけてある。そこに生徒の帽子 とコートが掛かっている。","t01-tit-2":"運動場。","t01-06-1":"6. — **時計** (63) は九時五分を指している。","t01-06-2":"**休み時間** (76) はたった今終わり、授業がまた始まる。休み時間は**中庭** (75) で過ごす。何人かの生徒が遊んでいる のが見える。一人の**舎監** (74) が見守っている。","t01-07-1":"7. — 中庭にはほかにも何人か見える。**視学官** (73) 、**校長** (71) 、それに**教頭** (72) で ある。","t01-07-2":"視学官は諸学校を視察し、校長はこの学校を治め、教頭は生徒の学業を監督する。","t01-07-3":"四人目は**用務員** (77) である。欠席者を書きとめる帳面を 脇に抱えている。","t01-08-1":"8. — 中庭の奥には**体操器械** (70) と**手工** (69) の作業室がある。","t01-08-2":"図表の右手には**音楽**と**図画**の**教室**がわずかに見える。","t01-tit-3":"細かい説明。","t01-tit-4":"よい生徒。","t01-09-1":"9. — 教壇の右手、一番目の長椅子の生徒は**アンリ** (*) 、 **エチエンヌ**、**シャルル**である。","t01-09-2":"アンリはたいそう熱心で、たいそう勤勉である。先生の話を聞いている。机の上には **ノート** (28) が一冊、**本** (29) が 一冊、**辞書** (30) が一冊、**筆入れ** (31) が一つある。彼の本には**頁**がたくさんある。どの章にも **段落**が幾つかあり、どの**行**にも**語**がたくさんある。","t01-09-4":"隣のエチエンヌ (24) は精を出している。次の時間の課題を自分の ノートに写しているところである。**字**が上手である。彼の本は閉じている。**表紙** (27) しか見えない。そばには彼の**コンパス** (26) が置いてある。","t01-09-5":"シャルル (23) は手に本を持っている。おさらいのためにそれを開く ところである。どの生徒とも同じく、彼の前には**インク壺** (25) が一つある。彼は素直である。","t01-10-1":"10. — 隣の机には**ルイ、アントワーヌ**、**ポール**が坐っている。 ルイは自分の**課題** (22) を暗誦し、先生の**問い**に 答えている。アントワーヌ (21) はたいそう気が散っている。先生は ときには罰まで与える。ポール (20) はよい仲間で、優しく世話好き である。たいそう熱心である。","t01-tit-5":"わるい生徒。","t01-11-1":"11. — アンリの後ろには**ジョルジュ** (38) が坐っている。 わるい子ではないが、**おしゃべり**で、気が散りやすく、じっとしていられ ない。彼の**軽はずみ**と**不従順**が授業中に**騒ぎ**を起こし、 きびしい**訓戒**を受けて当然のことがしばしばある。彼の**下書き帳** (35) は汚れていて、**ペン** (34) で **インクの染み**をつけるものだから、いつも**消しゴム** (36) を使うことになる。彼の**鞄** (33) は 破れている。あまりに粗雑だからである。現代語の教室へ**ペン軸** (37) を持って来て何にするのだろう。","t01-11-2":"隣のエドモン (39) は彼が好きでない。なるほどエドモンは少々怠け者 ではあるが、静かで、じっとしている。むだ話はしない。ただ、聞くかわりに **読本**の**お話**を読む方を好むのである。","t01-11-3":"この長椅子の三人目の生徒は**リュドヴィック** (40) である。精を出している。白い**紙**に字を書いている。前には彼の**吸取紙** (41) が広げてある。","t01-12-1":"12. — 先生の左手、二番目の長椅子の生徒はたいそう幼い。一人目、小さな **エミール**は、まだ上手に字が書けない。彼の**石盤** (42) と彼の**石筆**と彼の**海綿** (43) を持って来ている。","t01-12-2":"その隣は**オーギュスト**と**ベルナール** (44) である。後の者はよく勉強するが、**身なり**がたいそうだらしない。","t01-13-1":"13. — その後ろには**怠け者**が三人いる。**アルベール**は課題を覚え ない。**ジャック** (47) は聞くかわりに眠っている。彼の **怠惰**が彼に**叱責**を、ときには**罰**までも招く。最後に、 **クリスチャン** (48) は軽はずみに過ぎる。**行い**が わるく、改めようとも少しもしない。","t01-14-1":"14. — ところが隣の生徒たちはよく行いを守っている。**エルネスト** (51) は整頓と規則正しさを好む。いつも自分の**定規** (50) と自分の**鉛筆** (49) を使う。彼は **通学生**である。","t01-14-2":"**フランソワ** (52) は**寄宿生**である。学校の **制服**を着て、そこで食べ、そこで眠る。よい**仲間**である。","t01-14-3":"モーリスは自分の**小刀** (56) で自分の**鉛筆**を削って いる。たいそう念入りである。","t01-14-4":"本はみな持って来ている。彼の**文法書** (55) 、彼の **手帳** (54) 、それに**書き物板** (53) まである。彼の**学校鞄** (57) は後ろの床に置いてある。","t01-14-5":"教室の奥の二つの机に坐っているのは**よい生徒** (19) である。","t01-tit-6":"図画と音楽。","t01-15-1":"15. — **図画教室**では、壁に美しい**手本**が掛かり、天井から **笠**のついた**ランプ** (62) が下がっている。**先生** (60) はたいそう辛抱強い。生徒の**絵** (61) を直し、**胸像** (59) を見ながら写生 することを教える。","t01-16-1":"16. — **音楽教室**はたいそう面白そうに見える。そこでは**楽譜**を 読むこと、**五線譜**に書かれた**音階** (67) （ド、 レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ = C. D. E. F. G. A. B.）を歌うこと、**音部記号**を見分けること、美しい**曲**を歌うことを習う。楽譜は **譜面台** (65) に置く。生徒の一人が**ピアノを弾き** (64) 、**音楽の先生** (66) が **拍子をとって** (68) いる。","t01-17-1":"17. — **手工** (69) の**作業室**の隅がわずかに見える。 そこでは子供が木を鉋で削り、鉄を鑢で磨くことを習える。どの中学校にもあるわけ ではない。","t01-tit-7":"理科教室。","t01-18-1":"18. — 数学の先生は生徒に**幾何、算術、計算**と **メートル法**を教える。黒板には幾何の主な図形が見える。**円** (a) 、**正方形** (b) 、**三角形** (c) 、**直線** (d) である。","t01-18-2":"**計算**も一つ見える。それは**足し算**でも、**引き算**でも、**掛け算**でもない。**割り算** (e) である。","t01-19-1":"19. — メートル法の掛図には次のものが見分けられる。**メートル尺** (a) 、**天秤** (b) とその**分銅**、 **リットル** (e) 、**デカリットル** (f) 、 **デシリットル**、**立方メートル** (d) である。","t01-19-2":"生徒は**博物** (11) — 動物学 (a) 、植物学 (b) 、地質学 (c) — と**歴史** (12) も学ぶ。","t01-19-3":"戸棚には**物理** (15) と**化学** (16) の 器械が入っている。","t01-19-4":"戸棚の上には次のものがある。**球** (14) 、**円錐**、**地球儀** (13) である。","t01-19-5":"掛図の上には**地図**が一枚掛かっていて、世界の五つの部分が描いてある。 **ヨーロッパ** (e) 、**アジア** (g) 、 **アフリカ** (f) 、**アメリカ** ( a b ) 、 **オセアニア** (h) 、それに二つの大洋、**太平洋** (c) と**大西洋** (d) である。","t02-apar-1":"図表第 2 号 人体。— 休み時間。 遊び。","t02-tit-0":"人体。 *（やさしい博物の一課。）*","t02-01-1":"1. — 人体の主な部分は次のとおりである。**頭**、**胴**、**四肢**。","t02-tit-1":"頭。","t02-02-1":"2. — 頭は二つの部分に分かれる。**頭蓋**、その中には**脳**が あり、外は**髪**が覆っている。それに**顔**である。","t02-03-1":"3. — 我々の絵では頭蓋も脳も見えない。しかし顔の大切な部分はたいそうはっきり 見える。","t02-04-1":"4. — まず**額**がある。強い才知と、絶えず働く心とを示している。 **こめかみ**はたいそう広い。**目**は生き生きとして大きく開いている。濃い**眉**と長い**まつげ**がそれを守っている。","t02-05-1":"5. — ここに**鼻**と**鼻孔**もある。鼻は匂いを嗅ぎ、息をするのに 役立つ。鼻の両側には**頬**があり、その先には**耳**がある。顔の下の 部分は**口**と**顎**とでできている。","t02-06-1":"6. — この二つはよくは見えない。**口ひげ**と**あごひげ**が隠して いるからである。しかし我々は知っている。口には二枚の**唇**、**上顎**と**下顎**がその**歯**とともにあり、**舌**がある ことを。口で我々は話し、食べる。舌で我々は食べ物の味を知る。","t02-07-1":"7. — 目、耳、鼻、口は、指とともに、五つの感覚の器官である。**視覚**、**聴覚**、**嗅覚**、**味覚**、**触覚**である。","t02-08-1":"8. — こうして頭は人体のうちで最も面白い部分の一つである。","t02-tit-2":"胴。","t02-09-1":"9. — **首**が頭を胴につないでいる。そこには**のど**と **うなじ**が入る。","t02-10-1":"10. — 胴にも大切な器官がたくさん入っている。**胸**には**肺**が あり、それで我々は息をする。それに**心臓**があり、それが命の中心である。心臓が打つのをやめると、生き物は死ぬ。","t02-11-1":"11. — **肋骨**が胸を支えている。","t02-12-1":"12. — 胴のほかの部分は**脇腹**、**背**、**肩**、**腹**（お腹）である。眠るには横向きか仰向けに寝、荷は肩で担ぐ。","t02-13-1":"13. — 腹には**胃**と**腸**がある。それらは食べ物を消化するのに 役立つ。","t02-tit-3":"四肢。","t02-14-1":"14. — 我々には四つの**肢**がある。二本の**腕**と二本の **脚**である。腕で我々は物を取り、握り、持ち上げ、拾う。脚で我々は立ち、歩き、走る。","t02-15-1":"15. — **肩**が腕を体につないでいる。たいそう丈夫な**筋肉**、 すなわち二頭筋が腕を動かし、**肘**が腕を**前腕**につなぐ。**手首**が**手**の関節をなし、手の先は**指**と**爪**で 終わる。手には**静脈**が一本（それに動脈が一本）見え、そこを**血** が流れている。","t02-16-1":"16. — 脚の部分は次のとおりである。**もも**、**ひざ**と **ひかがみ**、**ふくらはぎ**、その**肉**を**皮**が覆って いる。それに**くるぶし**と**足**である。脚の**骨**はたいそう 太く、たいそう強い。足の先には**足の指**がある。ほかの部分は **足の裏**と**かかと**である。","t02-17-1":"17. — 以上が人体のほぼ完全な説明である。","t02-17-2":"*注。* — *「私の……が痛い（頭、など）」という言い方を借りて、先生は* **体の具合***のよしあしという見方から、この語彙をひととおり おさらいできるであろう。*","t02-tit-4":"体操。 *（生徒の一人が語る。）*","t02-18-1":"18. — 体を柔らかく、身軽に、丈夫に保つには、脚と腕を働かせねばならない。 だから我々は遊び、また**体操**をする。","t02-19-1":"19. — ふだんこの二つは学校の中庭でする（図表第 1 号を参照）。しかし木曜と 日曜には広い草地へ行く。そこには走る場所も、楽しむ場所もある。","t02-20-1":"20. — 先生や父母がときには一緒に来る。しかしこの練習を指揮するのは **体操の先生** (12) である。","t02-21-1":"21. — 草地の入口の左には**体操器械** (1) が立っている。我々は**梯子** (2) を登り、**吊り輪** (3) や**ぶらんこ棒** (4) で逆さに揺れ、**縄梯子** (5) や**結び目のある綱** (6) の先まで手だけで登る。","t02-22-1":"22. — そのあいだ仲間たちは**木馬** (7) や **平行棒** (11) を跳び越える。ほかの者は**拳闘** (8) をし、あるいは面をつけ**フルーレ**を持って **剣術** (9) をする。また**亜鈴** (10) を上げる者もいる。","t02-tit-5":"遊び。","t02-23-1":"23. — 体操をする者のまわりでは、男の子女の子がいろいろな**遊び**を している。女の子は自分の**輪** (14) で遊ぶ。**縄跳び** (13) をし、あるいは兄弟や従姉妹を **クロケー** (15) の一勝負に誘う。相手が門を楽々くぐれる と思ったちょうどそのとき、彼女たちは**木槌**で相手の**球**を打ち のけるのだから、それは愉快でならない。","t02-24-1":"24. — 男の子はもっと力のいる遊びが好きである。喜んで**九柱戯** (16) をし、**球** (17) で手際よく柱を倒す。**独楽** (18) や**剣玉** (19) も、**蛙投げ** (20) さえも軽んじはしない。しかし一番好きな 遊びは**おはじき** (21) と**手球** (22) である。**温室** (26) の壁がちょうど軽い球を弾ませるのに よいからである。","t02-25-1":"25. — 小さなジャンは自分の**竹馬** (24) に乗ってたいそう 巧みで、うまく釣合を保っている。そのそばでは何人かの仲間がその温室の中や **生垣**の後ろで**かくれんぼ** (25) をしている。**手の甲当て** (28) や**羽根** (29) の 方が好きな者もいる。羽根は一つの**羽子板**からもう一つの羽子板へと飛んで ゆく。","t02-26-1":"26. — 草地の真中に木が二本ある。その一本の下で七八人の男の子が **肩跳び** (30) (*) を始めた。この遊びはどの国にもあるわけ ではない。しかし**馬跳び**が何であるかは誰でも知っている。子供たちは今は それをしていない。","t02-tit-6":"野外の遊び。","t02-27-1":"27. — **目隠し鬼** (31) もたいそう面白い。女の子男の子が かわるがわる目に**目隠し**を当て、捕まってしまう不器用な者を捕える。","t02-28-1":"28. — 草地の真中に、いかにもフランスらしい遊びがある。少々荒っぽくはあるが。 それは**熊** (32) であって、あの静かな**凧** (33) の遊びよりも、イギリスの**庭球** (34) よりも、はるかに騒がしい。","t02-29-1":"29. — この最後の運動は年上の生徒の楽しみである。我々の先生方も自ら喜んで なさる。たいそうな腕前と身軽さが要り、私はそれがとても好きである。 **ぶらんこ** (35) は女の子に譲っておく。","t02-30-1":"30. — もう一つのイギリスの遊びも私は好きでない。それは危なくなりかねない。","t02-30-1b":"私が言うのは**蹴球** (36) のことで、それは兄の楽しみで ある。私は我々の古い遊び**陣取り** (38) の方が好きだ。同じ だけ体によく、はるかに手荒でない。","t02-tit-7":"自転車と球の遊び。","t02-31-1":"31. — **自転車** (37) で草地を一巡りするのも私は好きで ある。","t02-32-1":"32. — 来年は**乗馬** (39) を習うつもりだ。馬が姿よく歩み、 また速歩で進み、駈足で障害を跳び越えるさまは、なんと美しいことか。","t02-33-1":"33. — 夏には**泳ぎ** (40) を習う。川の澄んだ冷たい水に 心ゆくまで飛び込み、水浴びをする。ときには終わりに紙の**風船** (41) を放つ。熱い空気で膨れるやいなや、それは厳かに空へ昇って ゆく。","t02-34-1":"34. — ほかにも遊びはたくさんあるが、数え上げていてはきりがない。この短い 話からも分かるとおり、我々のあの美しい草地では木曜が退屈とはほど遠いのである。","t02-34-2":"N.~B. — *先生はこの章をたやすく補うことができよう。大切な遊びを一つ ずつもっと細かく説明すればよい。*","t03-apar-1":"図表第 3 号 幼年と青年。","t03-apar-2":"（第三と第四の図表はこう組んである。四つの**家庭の場面**のうちに、**天気**、**年齢**、**家族**、**衣服**、**健康**の 基本の語彙が出るように。）","t03-tit-1":"*第一場。*","t03-tit-2":"村の洗礼。","t03-tit-3":"春。","t03-c1-01-1":"1. — いまは**春**、**三月**、**四月**あるいは**五月**、**一週間**のうちのある日 — **月曜**、**火曜**あるいは **水曜**である。朝の**十時**。","t03-c1-02-1":"2. — **天気**はよく、**空気**は澄んでいる。日が照っている。小さな **雲** (2) が幾つか青い**空** (1) に のぼってゆく。","t03-c1-03-1":"3. — **木**にはまだほとんど**葉**がない。細い**ポプラ** (3) と高い**プラタナス** (17) には、まだ 芽しかついていない。","t03-c1-04-1":"4. — **つばめ** (4) が帰ってきて、うれしげに鳴きながら あの**尖塔** (7) のまわりを廻っている。それは**鐘楼** (5) の尖塔で、鐘楼は村の**教会** (6) の上に 立っている。","t03-tit-4":"教会。","t03-c1-05-1":"5. — この教会はたいそう質素で、大きな**門** (13) と 大きな**時計** (8) がある。**短い針** (9) は X の字を指している。それは**時**を示す。**長い方** (10) は XII（正午）を指している。それは **分**を示す。","t03-c1-06-1":"6. — 鐘楼では**鐘** (11) がうれしげに鳴っている。屋根の 一番高いところに石の小さな**十字架** (12) が立っている。","t03-c1-07-1":"7. — 教会には大きな**門** (13) だけでなく、脇に小さな戸 もある。**司祭** (15) は**長衣**を着て、この戸から **祭服室** (14) を出て、**司祭館** (19) の方へ行くところである。","t03-c1-08-1":"8. — そのそばにいるのは**牛乳売りの女** (24) と彼女の **ロバ** (23) である。町から帰るところで、子供たちのために よい牛乳を届けてきたのである。","t03-tit-5":"果樹園。","t03-c1-09-1":"9. — アリボロン殿（ロバ）はこの朝の道行きにたいそう満足である。**花** (20) の香に満ちた空気を心地よげに吸っている。 その花は隣の**果樹園**の**果樹** (18) を覆って いるのである。あの **桃の木** (18) と**杏の木** (19) は すっかり桃色と白で、よい実りを約束している。","t03-c1-10-1":"10. — そのあいだ小さな**蜜蜂** (22) が**巣箱** (21) からそこへ飛んでゆき、羽音を立てながら甘い**蜜**を 集める。","t03-c1-11-1":"11. — ところが何ごとであろう。村の子供たちが駆けてきて、おびえた **鵞鳥** (25) を追い散らしている。公証人の子の **洗礼**のあと、行列が教会から出てくるところなのである。","t03-c1-12-1":"12. — 小さなジャックは**揺籠** (26) の中で、うれしげな 鐘の音に目を覚ます。姉のマドレーヌも行列を見たくて、母に戸口まで来て髪を結い、着物を着せてくれと頼む。","t03-c1-13-1":"13. — 母は承知する。自分の**頭巾** (28) 、自分の **胴着** (29) 、自分の**前掛** (30) を つけて、戸の前の小さな椅子に坐りに来る。マドレーヌは**下着** (31) と**胴衣** (32) しかつけていない。","t03-c1-14-1":"14. — なんとうれしそうなことか。彼女は大好きな花を忘れている。自分の **なでしこ** (34) 、その上には**蝶** (35) が止まっている。自分の**チューリップ** (36) 、自分の**すずらん** (37) 、それは **植木鉢** (38) に入って**塀** (33) の 上に並んでいる。それに美しい生垣をなす自分の**薔薇** (39) 。彼女は行列の婦人たちの立派な衣裳ばかり眺めている。","t03-c1-15-1":"15. — 村の男の子は衣裳をあまり気にかけない。**砂糖菓子** (55) や**小銭** (52) をもらおうと、前へ 押し出し、押し合っている。その一人が泣いている (40) 。","t03-c1-16-1":"16. — もう一人は**犬** (42) の足を踏んでしまい、犬は きゃんきゃん鳴いて逃げ、**雌鶏** (43) とその**雛** (44) を追い散らす。","t03-tit-6":"洗礼の行列。","t03-c1-17-1":"17. — 行列の先頭を歩くのは**乳母** (45) である。長い リボンのついた美しい**頭巾** (46) をかぶっている。**生まれたばかりの子** (47) を抱いていて、その子は全身 **レース** (48) にくるまれている。","t03-c1-18-1":"18. — 乳母の後ろには**名づけ親の父** (49) と **名づけ親の母** (53) が来る。二人は砂糖菓子と小銭を撒いて いる。名づけ親の父は**手袋** (51) をはめ、**シルク ハット** (50) をかぶっている。名づけ親の母は手に美しい **花束** (54) を持っている。","t03-c1-19-1":"19. — その後ろに子供の**伯父** (56) と**伯母** (58) が見える。伯母は洒落た**帽子** (59) を かぶり、伯父は黒い**フロックコート** (57) と白い胴衣を着て いる。次に**従兄** (60) と**従姉** (61) が来る。従姉は生まれたばかりの子の**姉** (62) 、小さな ベルトの手を引いている。","t03-c1-20-1":"20. — ベルトのもう一人の**兄** (63) は後ろを歩いている。一人の**親戚** (64) に手を貸している。家の**友** (65) たちがそのあとに続く。","t03-tit-7":"見物人。","t03-c1-21-1":"21. — 行列のそばに**乞食** (66) が一人いて、自分の **松葉杖** (67) にもたれている。施しを乞うている。","t03-c1-22-1":"22. — 反対側にはたいそう**行儀のよい** (68) 男の子が いる。帽子を取って、顔見知りに**「おはよう」**と言う。","t03-c1-23-1":"23. — 村人たちは洗礼の行列が通るのを参照うと家から出てきている。**木綿の帽子**をかぶった**村の男** (69) が見え、その そばに**村の女** (70) がいる。次に**老婆** (71) がいて、自分の**杖** (72) にもたれて いる。最後に**粉屋** (73) が広い**フェルト帽** (74) をかぶっており、**木靴** (75) をはいた 若い村の女が自分の子に歩き方を教えている。","t03-c1-24-1":"24. — たいそうにぎやかな眺めである。","t03-tit-8":"*第二場。*","t03-tit-9":"公の祭。","t03-tit-10":"水上の競技と舟の競漕。","t03-c2-01-1":"1. — **夏**が来た。**六月**（**七月**または**八月**）の焼けつく ような日が、若者たちを水浴びと舟遊びに誘う。","t03-c2-02-1":"2. — 川の右岸では漕ぎ手たちが水上の競技と競漕に出ようと着物を脱いでいる。","t03-c2-03-1":"3. — その一人は**靴** (1) を脱いでいる。紐を解いて （ボタンを外して）いる。仲間の二人はもう支度ができている。いまは**運動着** (2) と**水着** (3) しか身につけていない。仲間を待ちながら話している。向う岸の市と祭のことを話している。","t03-c2-04-1":"4. — そのそばの地面には仲間の**着物**が置いてある。一**足**の **半長靴** (4) 、**靴** (5) 、**靴下** (6) 、**フェルト** (7) と **麦藁** (8) の帽子、それに**ネクタイ** (9) が一本。","t03-c2-05-1":"5. — 一人の若者が自分の**上着** (10) を念入りにたたんだ。 それを手拭の上に置く。隣の者がやがてその手拭で二人の**服**を包むのである。","t03-c2-06-1":"6. — 六人目の若者は遅れている。頭にはまだ**鳥打帽** (11) をかぶっている。**シャツ** (12) も、**襟** (13) も、**カフス** (14) も脱いでいない。手には**胴衣** (17) を持ち、まだ**ズボン** (16) をはき、**ズボン吊** (15) をかけている。次の競漕には間に合うまい。","t03-c2-07-1":"7. — 若者たちのそばに**薊** (18) の生えた小道が水際へ 下りていて、そこでは老ジャックが**葦** (19) のあいだで 夕方に放つ**花火** (20) を支度している。","t03-tit-11":"競漕。","t03-c2-08-1":"8. — 川では何人かの婦人が日傘の下に**小舟** (21) で 出ている。競漕を見ているのだが、それはたいそう心の躍るものである。どの **競漕艇** (22) にも四人の**漕ぎ手** (24) が力いっぱい漕ぎ、**舵手** (26) が**舵** (25) を握って薄い舟を導いている。**櫂** (23) が拍子を合わせて水を打ち、軽い舟が目もくらむ速さで走る。","t03-c2-09-1":"9. — 橋脚のそばでは何人かの若者が**横滑り竿** (28) の賞を 争っている。その一人がしなってすべる竿の上を用心して進み、先に結んだ小さな **旗** (29) まで届こうとしている。運のわるい**相手** (30) は水に落ちてしまった。泳いで岸へ戻っている。","t03-c2-10-1":"10. — 年上の若者たちは**水上の試合** (32) をしている。**河岸** (33) のすぐそばである。大勢の**人** (31) が**橋** (27) の**欄干**にもたれ、**岸**に詰めかけてこれを見ている。しかし何人かの見物人は振り返って **登り竿** (45) の遊びを見、あるいは**賞の授与**へ向う **町役所の行列**を眺めている。","t03-c2-11-1":"11. — まず**わんぱく小僧** (35) が幾人か**楽隊** (36) の前を走っている。次に**町長** (37) 、 その助役たち、小さな町の**町議会**が来る。しんがりを行くのは **消防夫** (38) である。","t03-tit-12":"市。","t03-c2-12-1":"12. — **市の広場** (39) は人であふれている。人々は いろいろな**小屋**を見に来る。**木馬** (40) 、**曲馬** (41) — そこではもう演し物が始まっている。それに **公けの舞踏場** (42) 、町の若い男女がそこで心ゆくまで **踊り**を楽しむ。","t03-c2-13-1":"13. — 奥には**闘牛場** (44) が見え、勇ましいスペインの **闘牛士**がそこで怒った**牡牛** (45) と戦う。次に **山車滑り** (49) と**射的小屋** (46) があり、人々はそこで**銃**を扱い**的**を撃つ稽古をする。","t03-c2-14-1":"14. — そのそばに**市の芝居小屋** (47) があって、**喜劇**と**悲劇**を演じる。すぐ隣に**巨人** (48) と**小人**の小屋が立っている。前者の**背丈**は二メートル十五、後者は やっと子供ほどの高さしかない。","t03-c2-15-1":"15. — 最後に大きな**猛獣の小屋** (50) がある。その **野獣**たちのうちには、力強い**爪**をもつ**虎** (51) 、濃い**たてがみ**をもつ**獅子** (52) 、二頭の**麒麟** (53) 、それに **象** (54) がいて、この象は自分の**鼻**をじつに巧みに 使う。","t03-c2-16-1":"16. — この獣たちを仕込む**猛獣使い** (55) が小屋の戸口に 立っている。","t04-apar-1":"図表第 4 号 壮年と老年。","t04-tit-1":"*第一場。* 婚礼の宴。","t04-tit-2":"秋。","t04-c1-01-1":"1. — あの若者たちは大きくなった。その一人、ジャンが結婚する。我々は **婚礼の宴**にいる。花婿花嫁の両家が同じ食卓を囲んでいる。","t04-c1-02-1":"2. — いまは**秋**、**九月**である。**十月**と **十一月**の冷たい風は、まだ野から緑の衣を奪ってはいない。夕暮の空気は やわらかく香っている。だから晩餐は庭に向いた**ベランダ** (8) の下に用意されている。","t04-c1-03-1":"3. — 遠くの**丘** (3) の上にジャンの両親の家がある。洒落た**田舎屋敷** (1) で、緑のあいだに隠れている。よい 葡萄畑が斜面を覆っていて、上等の酒を産する。葡萄作りがそれを世話している。","t04-c1-04-1":"4. — 葡萄畑の上を**鶉** (2) の群が飛び立つ。**狩場番** (5) が近づいて驚かせたのである。番人は脇に **猟銃**を抱え、肩に**獲物袋**を掛けて**茂み** (4) を打っており、そばには自分の**犬** (6) がいる。彼は地所を見張り、密猟者に獲物を取り尽くさせない。","t04-c1-05-1":"5. — **ベランダ**の外には**葡萄**が這い上がっていて、重い **葡萄の房** (7) が垂れている。","t04-c1-06-1":"6. — **食卓** (16) を飾る美しい秋の花は**菊** (9) である。花嫁の**父** (10) は燕尾服の ボタン穴に一輪さしている。","t04-c1-07-1":"7. — 食事は終りに近い。**召使** (11) が菓子を運び始め、 やがて要らなくなった食器を下げてゆく — **匙** (14) 、**肉叉** (12) 、**小刀** (13) 、**大皿** (15) である。","t04-tit-3":"家族。","t04-c1-08-1":"8. — 誰の顔にも喜びが見える。花婿の**母** (17) が子らを 見つめる微笑を見れば、彼女がどれほど幸せかが分かる。","t04-c1-09-1":"9. — この縁組はこの地の裕福な二つの家を結ぶ。ジャンという**夫** (18) は大きな地主の**子**であり、いまや成功した工場主の **婿**となる。","t04-c1-10-1":"10. — この**夫婦**はまだ若いが、**婚約**はずっと前にすんでいた。**新婦** (19) マルタは橙の花を飾った**白い花嫁衣裳** を着て、たいそう美しい。","t04-c1-11-1":"11. — 彼女の**舅** (20) はこれほど優しい**嫁**を得て 喜んでおり、ジャンの**姑** (21) は自分の**娘**が これほど美しいのを見て微笑んでいる。","t04-c1-12-1":"12. — 食卓の端にはほかの**客** (22) が坐っている。**親戚、友、従兄弟従姉妹**である。**給仕頭** (23) が 腕にナプキンを掛け、手早く給仕している。","t04-tit-4":"友。","t04-c1-13-1":"13. — 食卓の右手にここに**若い娘** (24) がいる。花嫁の **友**である。次に花嫁の**兄**がいて、**介添の男** (25) を務める。彼は自分の**介添の娘** (26) と話している。花婿の妹で、この縁組でマルタの**小姑**となる。美しい娘で ある。立派な**装身具**、**真珠の首飾**、金の**腕輪**をつけて いる。","t04-c1-14-1":"14. — そのそばに立って杯を上げている紳士はこの家の**友** (27) である。**花婿の証人**の一人である。**祝辞**を 述べ、新夫婦の**健康**を祝して飲み、長い幸せを願っている。礼装をして いて、燕尾服に**エナメル靴** (28) である。**祖母** (29) を伴っていて、その方は**寡婦**である。","t04-c1-15-1":"15. — **燕尾服** (31) を着た細い黒い口ひげの若者は ジャンの**義兄** (30) である。名の知れた技師である。たいそう 洒落た**若い婦人** (33) のそばに坐っており、その方はマルタ の**姉**で、あの可愛い少女の母である。少女は従兄の腕に取りすがって花を 差し出し、**「お休みなさい」**と**言い**に来るところである。この婦人 はたいそう美しい**耳飾**をつけ、洒落た**髪**を結っている。","t04-c1-16-1":"16. — **上っ張** (36) とだぶだぶの**半ズボン** (37) を着た、なんとも妙な様子の小さな従弟は気の毒である。**孤児** (35) なのである。幼くして父と母を亡くした。叔父が 彼の**後見人** (38) で、この哀れな子を育てるために独り身の ままでいる。よい人である。頭は少し禿げ、目はたいそう近い。**鼻眼鏡**を かけている。","t04-tit-5":"菓子。","t04-c1-17-1":"17. — 客の後ろ、**食卓掛**を掛けた台の上に**菓子** (39) が並べてある。大きな鉢には果物がある。**桃** (40) 、**梨** (41) 、**林檎** (42) 、**杏** (43) 、**葡萄** (44) である。そのそばに**パイナップル** (45) 、美しい**ケーキ** (46) 、 **リキュールの瓶** (48) と**シャンパン** (49) 、それに清潔な**皿** (47) の重ねも ある。","t04-c1-18-1":"18. — **酒係** (50) が古い酒の**瓶** (52) を開けている。**栓抜** (51) を使って いる。**栓** (53) はたいそう抜きにくそうである。この酒係は 腕に**ナプキン** (54) を掛けている。","t04-c1-19-1":"19. — 食後、紳士たちは喫煙室へ行き、婦人たちは舞踏の身支度をしに行くで あろう。","t04-tit-6":"*第二場。* 祖父の記念日。","t04-tit-7":"訪い。","t04-c2-01-1":"1. — 十年が過ぎた。ジャンの両親は年を取り、三人の孫をたいそう可愛がって いる。二人の**孫息子** (2) と一人の**孫娘** (3) である。今日は**祖父の記念日**なので、子供たちが祝いに 来ている。","t04-c2-02-1":"2. — 小さなピエールはまだ幼い。やっと三つである。**猫** (1) が自分の方へ来るのを見ている。あの美しい絹のような **毛**と長い**尾**を撫でたいのである。あの愛らしい**足**の下に 尖った悪い爪が隠れていて、引っかかれかねないとは思いもよらない。","t04-c2-03-1":"3. — 手を引いている姉のガブリエルはずっと落ち着いている。マルセルは大きな **コート** (4) を着て革の**帯** (5) を 締め、いかにも小さな大人らしい。もっとも短い半ズボンからは彼の**靴下** (6) がのぞいている。","t04-c2-04-1":"4. — 父は厚い冬の**コート** (7) を着ている。**毛皮の 襟** (8) がついていて、**隠し** (9) には 襟巻を入れている。妻は**羽根** (10) を飾ったフェルトの帽子 をかぶり、**短い上着** (11) を着て、毛皮の**襟巻** (12) を巻き、**手袋筒** (13) を持っている。","t04-c2-05-1":"5. — たいそう寒い。冬が来たからである。**雪** (19) が 一日じゅう降り、家々の屋根は白い。**夜**が来ると寒さはいっそう厳しく なる。空には**月** (17) と**星** (18) が光り、**闇**を貫いている。","t04-tit-8":"病。","t04-c2-06-1":"6. — あの哀れな**盲人** (20) はたいそう不幸である。**薬屋** (16) の前の広場を、自分の**むく犬** (21) に導かれて渡っている。**メイド** (14) ジュスチーヌが台所から熱い**煎じ薬**の**茶碗** (15) を運んでくる。よく砂糖を入れてある。","t04-c2-07-1":"7. — **祖母** (23) は卓上の自分の**眼鏡** (26) を取りに行きたい。**処方** (27) を 読むためで、それは**医者** (25) がいま書いたものである。自分の**杖** (24) にすがって肘掛椅子から立ち上がるところ である。","t04-c2-08-1":"8. — 彼女にはよく小さな**不調**がある。**めまい**、**風邪**、**歯の痛み**である。脚は弱り、目ももうあまりよくない。それでも自分の老いた **医者**をからかって楽しんでいる。医者はいつも**水薬** (28) を書きたがるのである。今日は若い一族に囲まれてたいそう 幸せである。","t04-c2-09-1":"9. — よく閉めた部屋は暖かい。大理石の**暖炉** (29) では **よい火** (30) が燃えており、いま点したばかりの **ランプ** (31) のやわらかな**光**に心が和む。","t04-tit-9":"祖父。","t04-c2-10-1":"10. — **祖父** (33) までが自分の病んでいたことを忘れて いる。**リウマチ**が自分を**肘掛椅子** (34) に釘づけ にしていることも、昨日は**熱と眩暈**があったことも忘れている。去年の冬に **肺炎**にかかり、荒く辛い**咳**にひどく苦しめられたことも、もう覚え ていない。","t04-c2-10-2":"そして治るのはたいそう難しかった。いまは少しよい。しかし**座布団** (38) に載せている脚は、まだ痛む。その座布団は小さな**腰掛け** (39) の上に置いてある。","t04-c2-11-1":"11. — 暖かい**部屋着** (35) に — 大きな真珠の **ボタン** (36) がついている — すっぽりくるまり、そばに新聞を読んで くれるあの小さな**孤児の娘** (40) がいるときは — 白い **頭巾**をかぶり、青い**衣** (42) と**肩掛** (41) をつけている — 祖父は少しも愚痴をこぼさない。","t04-c2-12-1":"12. — 毎年**暦** (43) が**十二月**一日という **日**をまた運んでくると、祖父は**孫たち**を待ちかねる。彼らがその 大切な**日**を忘れないと知っているからである。","t04-c2-13-1":"13. — 祖父は心を動かして遠い日々を思い出す。自分もあの名高い帝国の **元帥**を祝いに行ったものである。その元帥の**肖像** (44) は壁に掛かっていて、その方は子供たちの**曾祖父**で ある。","t05-apar-1":"図表第 5 号 家とその建て方。","t05-tit-1":"よい出会い。","t05-01-1":"ジャン。— 叔父さん、**家**がどう建つのかとても知りたいのです。","t05-01-2":"叔父 (80) 。— それはたやすい、坊や。ついておいで。 ベルナール氏 (79) が建てさせている家を見せてやろう。私がこれから 住む家だ。","t05-01-3":"ジャン。— ではこの家の**図面** (76) は誰が描いた のですか。","t05-01-4":"叔父。— **建築家** (75) だ。たいそう明らかな図を 出して、それが通り、**請負人** (77) が工事を始めた。","t05-01-5":"ジャン。— 請負人とは誰ですか。","t05-01-6":"叔父。— ルブラン氏だ、お前の友だちジャックの父上だよ。建築家の ルー氏と二人で職人を指図しておられる。","t05-01-7":"おや、ちょうどルブラン氏が自分の**物差** (78) を持って 来られる。ルー氏も自分の図面を持って来られる。","t05-01-8":"おはようございます、御両所。いかがお過ごしですか。","t05-01-9":"ルー氏。— たいそう結構です、ありがとう。おはようジャン。この子は なんと大きくなったことか。","t05-01-10":"叔父。— まったく、すっかり小さな大人です。たいそう真面目で、見る ものは何でも説いてやらねばなりません。今日は家がどう建つのかを知りたいそう です。","t05-tit-2":"職人。","t05-01-11":"ルブラン氏。— ではついておいで、小さな友だち。すぐに説いてあげよう。学びたがる子供が私はたいそう好きだからね。","t05-01-12":"あの手に**鋤** (82) を持った職人が見えるかね。あれは **土工** (81) だ。水道の管を埋めるために**溝** (46) を掘っている。家の建つ地面を掘ったのもあの男で、左官が四つ の**壁**を立てられるようにするためだ。その壁の土に埋まった部分を **礎** (2) という。礎に囲まれた場所が**穴倉** (3) をなす。この穴倉には**風抜き窓** (5) と いう小さな窓があり、**戸** (4) と階段がある。","t05-01-13":"**左官** (108) が壁を積み上げていった。**戸** (8) と**窓** (17) のための穴を残しながら。","t05-01-14":"ジャン。— でもその左官が見えません。","t05-01-15":"ルブラン氏。— 家の仕事はもう終わったのだ。あそこの**馬屋** (54) のところにいる。自分の**足場** (110) に のぼって、**洗濯場** (56) の壁を積んでいる。","t05-01-16":"あの男は鏝と練り舟と**下げ振** (109) を持っている。もっとも この名前はお前には覚えられまい。","t05-01-17":"ジャン。— 覚えられます。叔父さんに小さな鏝と練り舟をねだりますし、下げ振は紐で自分で作りますから。","t05-tit-3":"材料。","t05-01-18":"叔父。— なるほど結構。だが言ってごらん、ジャン、家を建てるには何が 要る。","t05-01-19":"ジャン。— **切石** (59) と**漆喰** (65) が要ります。","t05-01-20":"叔父。— そのとおり。あの大きな帽子の男を見てごらん、自分の **荷車** (136) に乗っている。あれは**車力** (135) だ。毎日ここへ**石の塊** (60) を運んで くる。荷車を中庭で下ろすと、**石工** (83) が塊を刻み、自分たちの**石鋸** (85) で挽く。**手伝** (146) がそれを左官のところへ運び、左官がそれを据える。","t05-01-21":"そのあいだ**漆喰練り** (87) が漆喰をこしらえる。**砂** (62) 、**石灰** (63) 、**水** (64) が要る。石灰は**袋** (71) に入ってそばにある。**左官の手伝** (111) が**手押車** (112) で砂を運んでき、**弟子** (113) は ポンプ (58) のところにいる。**手桶** (114) を一つ満たしている。漆喰はじきにできる。**漆喰運び** (107) がそれを取って、梯子で足場まで担ぎ上げる。そこでは一人の 左官が家のその面を仕上げている。","t05-01-22":"さてそれでは、**屋根** (31) を作る職人は何というかね。","t05-01-23":"ジャン。— **屋根葺** (118) です。","t05-tit-4":"家の屋根。","t05-01-24":"ルブラン氏。— そのとおり。だがまず**大工** (115) が来る。","t05-01-25":"大工は**小屋組** (35) を作る。**梁** (37) を**込栓** (117) でつなぐ。上にいる 幅広のビロードのズボンをはいた職人が大工である。一人は小さな梁を支え、もう一人は 自分の**斧** (116) で込栓を削っている。**煙突** (41) のそばにいるのが屋根葺である。**根太** (*) の上に 桟を打ち、桟の上に**スレート** (66) を打つ。ときには瓦を 葺くこともある。","t05-01-26":"馬屋の屋根は**瓦** (55) であり、家の屋根は **スレート** (32) であり、ベランダの屋根は**亜鉛** (24) である。","t05-01-27":"ジャン。— 亜鉛の屋根も屋根葺が作るのですか。","t05-01-28":"ルブラン氏。— いや、それは**亜鉛職** (121) か **管職**の仕事だ。いま家の屋根に**屋根窓** (38) を はめているあの男だよ。**軒樋** (43) と**竪樋** (42) をつけるのもあの男だ。亜鉛も鉄板も鑞づけする。**避雷針** (40) と**風見** (39) を **切妻** (36) に据えたのもあの男である。","t05-01-29":"ジャン。— では家はできあがったのですか。","t05-tit-5":"道具。","t05-01-30":"ルブラン氏。— まだ少し残っている。**壁塗** (99) が**煉瓦** (61) で仕切壁を積み、家を一間一間に分ける。**漆喰** (70) を**天井** (26) と壁に 塗る。いまは**ベランダ** (33) の天井をやっている。左官と同じく **鏝** (100) と**練り舟** (101) を 持っている。","t05-01-31":"それから指物師が戸と窓と**板の床** (16) と**鎧戸** (19) を作る。","t05-01-32":"いまは中庭で自分の**仕事台** (90) で働いている。**鋸** (94) — **木** (69) を 挽くためのもの — 、**鉋** (91) 、**締具** (92) 、**鑿** (94 *bis*) 、**コンパス** (95) 、それに木の**槌** (95 *bis*) を 持っている。","t05-01-33":"ジャン。— おや、指物師は左官よりもっと面白そうです。叔父さん、仕事台と鋸と鉋を買ってくださいますか。メドールに小屋を作ってやりたいのです。","t05-01-34":"叔父。— よろしい、坊や。","t05-01-35":"ジャン。— うれしいなあ。ところで表の戸のそばにいるあの人は誰ですか。","t05-tit-6":"塗り。","t05-01-36":"ルブラン氏。— あれは**塗師** (102) だ。梯子に のぼって、**塗料** (103) の缶と自分の**刷毛** (104) を持っている。表の戸の木に塗料を塗って、長持ちさせるので ある。","t05-01-37":"部屋の壁紙を貼るのもあの男である。","t05-01-38":"**表具師** (107) は**梯子** (106) に のぼって**テラス** (28) のところにおり、**日除** (29) を取りつけている。","t05-01-39":"大きな窓のそばにいる職人は**ガラス屋** (96) である。 **ガラス** (18) を**パテ** (73) ではめて いる。あのもう一人、穴倉の戸のそばに膝をついている職人は**錠前屋** (97) である。**錠** (6) を取りつけている。彼の**鑢** (98) がそばに置いてある。","t05-01-40":"ジャン。— 自分の**金槌** (84) で鉄を打っている あの人も錠前屋ですか。","t05-01-41":"ルブラン氏。— 正しく言えばあれは**鍛冶** (125) だ。**鉄物** (67) を鍛えている。**電気屋** (124) のためで、その電気屋は**車庫** (51) の 屋根の上にいる。鍛冶は**炉** (126) 、**金床** (127) 、**やっとこ** (128) を持っている。","t05-01-42":"電気屋は電話の**銅線** (44) を張っている。","t05-tit-7":"庭仕事。","t05-01-43":"叔父。— **中庭** (45) の奥、**鉄柵** (47) と**門** (48) のそばに**庭師** (129) が見えるだろう。あの小さな**庭** (49) をこしらえている。もう自分の**鍬** (131) で土を起こし、種を蒔き、**熊手** (130) でならしている。あとで自分の **如露** (132) で**花壇** (50) に水を やれば、草が伸びるであろう。","t05-01-44":"馬の世話と餌やりをすませたばかりの**馬丁** (133) が **馬車** (52) を洗っている。海綿と**手押ポンプ** (134) と水桶を使っている。あとでそれを車庫に入れ、重い **閂** (53) で戸を閉めるであろう。","t05-01-45":"さあ、これで満足したろう。説明はもう十分だ。","t05-01-46":"ジャン。— はい叔父さん。でも家の中も見たいのです。","t05-01-47":"叔父。— それは明日にしよう。ルー氏が図面を説き、部屋ごとの名を教えて くださる。","t05-tit-8":"家の中の間取り。","t05-apar-2":"*（図面を参照。）*","t05-01-48":"建築家。— おいでジャン、家のいろいろな部分を見せてあげよう。","t05-01-49":"まず**一階** (7) に入ろう。これが**呼び鈴**の押しボタン (11) だ。三つの**段** (14) をのぼる。**階前** (9) の段である。**敷居** (10) を跨ぐ。**表の戸** (8) の敷居である。すると**階段** (13) の下に出る。","t05-01-50":"ジャン。— これが廊下ですね。","t05-01-51":"建築家。— いや、これは**玄関の間** (12) だ。**廊下** (a) は奥にある。右手にこれが**客間** (b) と**食堂** (c) 。食堂の向いが **台所** (d) と**配膳室** (e) 。その先が **書斎** (f) である。**ベランダ** (23) は 客間の隣で、**ガラス戸** (25) がついている。","t05-01-52":"さて階段をのぼろう。**手すり** (15) につかまって段を数え ごらん。十四段ある。これが**踊り場** (m) 。我々は **二階** (27) にいる。","t05-tit-9":"二階。","t05-01-53":"階段の向いが**トイレ** (20) と**化粧室** (j) である。右手に立派な**寝室** (g) が あり、二つの窓が家の**正面** (1) に向いている。左手が **湯殿** (1) と**客用の間** (i) で、 そこには大きな**寝床の凹み** (h) がある。寝室の隣が **子供部屋** (k) である。広い**テラス** (21) に通じている。そのテラスの下にもう一つトイレ (20) があり、壁に添えてこれが食事を知らせる**鐘** (22) である。","t05-01-54":"ジャン。— **三階**へ行きましょう。","t05-01-55":"建築家。— 三階はない。屋根の下には**屋根裏部屋** (33) と物置 (34) しかない。ひとまわりすんだ。下りてよろしい。","t05-01-56":"ジャン。— ありがとうございます。たいそう面白うございました。見たこと をみな父に話します。","t06-apar-1":"図表第 6 号 家の中、家具、食事、 明り。","t06-apar-2":"家はできあがった。ジャンの叔父は新しい住まいに移った。その間取りは我々もう 知っている。では、どう飾りつけたかを参照う。まず見に行くのは次の部屋である。","t06-tit-1":"寝室。","t06-c1-01-1":"1. — 我々は折わるく来てしまった。メイドが**部屋**を片づけている最中で ある。","t06-c1-02-1":"2. — **洗面台** (1) の上には、体を洗い、髪を梳き、 つまりは身支度をするための品があちこちに置いてある。**洗面器** (2) と**水差** (3) 、**髪刷子** (4) 、**櫛** (5) 、**石鹸** (6) 、**海綿** (7) 、それに最後に口を漱ぐ薬の 小さな**瓶** (8) である。","t06-c1-03-1":"3. — 床の上、洗面台の前には汚れた水を受ける**手桶** (9) がある。","t06-c1-04-1":"4. — **次の間** (10) には**衣鉤** (13) が幾つかと、**傘** (11) が二本見える。傘は**傘立** (12) に挿してある。","t06-c1-05-1":"5. — 戸の向う側には**鏡付の箪笥** (14) が立っていて、中に**衣類** (15) が入っている。","t06-c1-06-1":"6. — **メイド** (16) が**ベッド** (17) を 整えているうちに、その部分部分を見てゆこう。**ベッドの枠** (20) の上によい**ばね布団** (21) があり、 ジュスチーヌはやがてその上に毛の**布団** (22) を敷くので ある。それから椅子の上の二枚の**敷布** (23) と **毛布** (24) を取る。次に**長枕** (25) と**枕** (26) をベッドの頭に置く。それらはいま**羽根布団** (27) とともに**ベッド前の敷物** (32) の上に ある。**ベッドのカーテン** (19) と**天蓋** (18) を羽根の払子で払えば、仕事は半ばできる。","t06-c1-07-1":"7. — それから**ベッド脇の台** (28) を少し片づけ、**目覚時計** (29) に鍵を巻き、**夜の灯** (30) を用意し、**蝋燭** (31) を持って行って 燭台を磨かねばならない。","t06-tit-2":"針箱と暖炉の道具。","t06-c1-08-1":"8. — **針箱** (34) は**腰掛け** (33) の そばに置いてあり、これもたいそう片づけを要する。**刺繍** (35) をたたみ、**針仕事の台** (38) に **指抜**、**糸** (36) 、**針** (37) 、**鋏** (39) をしまい、台の蓋を**鍵** (40) で閉めねばならない。","t06-c1-09-1":"9. — 部屋の真中の**丸卓** (41) では、ジュスチーヌが **ガラス瓶** (42) の水を替える。**砂糖壺** (43) に**砂糖**を入れ、**砂糖挟** (44) を磨き、**衣刷子** (46) を持って行く。","t06-c1-10-1":"10. — 部屋の右手は仕事が少ない。**長椅子** (47) と その**座布団** (48) はもとの場所にあり、寒くもないので **暖炉** (49) の道具は誰も動かしていない。**火掻** (50) 、**火挟** (51) 、**薪架** (55) 、**灰よけ** (56) はきれいである。**火よけ屏** (54) も動いていないし、**薪箱** (52) には**割木** (53) がいっぱいである。","t06-c1-11-1":"11. — 彼女はさらに**置時計** (57) 、**燭台** (58) 、**小盆** (59) の埃を払い、それから **鏡** (60) を拭かねばならない。","t06-c1-12-1":"12. — 赤子の**揺籠** (61) （あの babo (*) ）はといえば、 もう用意ができている。","t06-tit-3":"客間。","t06-c2-01-1":"1. — さて客間である。たいそう美しい**部屋**である。右の隅の暖炉には 精巧な**小像** (1) と美しい**花瓶** (3) が二つ飾ってあり、ビロードの**暖炉のカーテン** (2) (*) が垂れて いる。","t06-c2-02-1":"2. — 炉の火の粉が敷物を焼かぬように、炉の前に銅の**火よけ** (4) が置いてある。","t06-c2-03-1":"3. — そのそばに婦人用の洒落た**文机** (5) が開いて いる。**家の主婦** (23) はここで手紙を書く。","t06-c2-04-1":"4. — 窓には**レースのカーテン** (6) が掛かり、**括り紐** (8) でまとめてある。その紐は**掛鉤** (7) に 掛かっている。それに厚い布のカーテンがあり、上に**カーテンの上飾り** (9) が ついている。","t06-c2-05-1":"5. — 窓の凹みでは**花台** (11) が緑の**草** (10) を載せている。見事な棕櫚で、その葉は**石油ランプ** (12) にとどきそうである。","t06-c2-06-1":"6. — **ランプの笠** (13) はマリが作った。あの愛らしい **娘** (14) で、**ピアノ** (15) の前に いる。**ピアノの椅子** (16) にまっすぐ坐って曲を稽古して いる。たいそう腕がよく、たいそう几帳面である。彼女の**楽譜の棚** (17) を見れば分かる。中はきちんと整っている。","t06-tit-4":"いたずら者。","t06-c2-07-1":"7. — 弟のポールは**本** (19) を一冊探している。**本棚** (18) の中をかき回している。この**子** (20) はじっとしていられず、まったく手に負えない。高すぎる所に ある本にとどこうと本棚にぶら下がって、その上の**胸像** (21) を落としかねない。","t06-c2-08-1":"8. — こんな馬鹿をしでかせるのは、母が女友だちと話しこんでいるからである。 その**婦人** (22) は数日を共に過ごしに来ている。母は **長椅子** (24) に坐っていて、**肘掛椅子** (25) のそばである。友だちは**椅子** (27) に 坐っており、我々にはその**背** (26) しか見えない。","t06-c2-09-1":"9. — 壁に掛かった大きな**額** (30) には一人の親戚の **肖像** (29) が入っている。卓の上に開いた**アルバム** (32) には家のほかの者の**写真** (33) が 集めてある。子供たちがさっきまで繰っていたので、**椅子** (31) がまだ卓のまわりに集まっている。","t06-c2-10-1":"10. — 磁器の**支那の花瓶** (34) は**紙切小刀** (35) のそばにあって、マリが名の日にもらったものである。部屋の 隅を埋める**屏風** (36) は叔父が支那から持ち帰ったもので ある。","t06-c2-11-1":"11. — 美しい**絵** (37) が**壁** (42) に掛かって部屋を明るくし、天井の**吊ランプ** (38) がそれを 照らし、その**電球** (39) は夜になるとうれしいほど明るい。 この客間はたいそう心地よく見える。床に敷いたやわらかな**敷物** (40) と、あれほど重宝な**電気の呼び鈴** (41) とが、これをすっかり快いものにしている。","t06-tit-5":"食堂。","t06-c3-01-1":"1. — 食事の鐘が鳴った。マリを除いて一家は卓を囲んでいる。食堂は陶の **暖炉** (1) がよく効いて心地よく暖かい。細い**煙突** (2) がついている。","t06-c3-02-1":"2. — この部屋には家具が多くない。壁沿いに、**腰掛け** (4) の上に、美しい小さな**手水器** (3) が掛かっている。すぐ そばが**食器棚** (5) で、その上に冷たい料理、菓子、当座使わぬ器を置く。","t06-c3-03-1":"3. — こうして上の段には**焼いた鶏** (7) 、**魚** (8) 、**鉢** (10) が見え、鉢には **果物** (9) が盛ってある。下には**チーズ** (11) 、 **パン** (12) 、**油酢入** (13) が ある。そこにはサラダを和えるに要るものが揃っている。油、酢、**塩** (14) 、**胡椒** (15) である。最後に一番下の 段には**ケーキ** (17) が一つあり、そのそばが **芥子入** (16) である。","t06-c3-04-1":"4. — 食堂の時計は**掛時計** (20) といい、たいそう変った 形をしている。木の枠にはめてあり、その枠には**晴雨計** (19) と**寒暖計** (18) も入っている。","t06-tit-6":"食事の給仕。","t06-c3-05-1":"5. — 部屋のまわりの壁には蝋を引いた楢の**羽目板** (21) が張ってある。布の**戸口のカーテン** (22) がベランダへ通じる戸を よく塞いでいる。食後に一家はそこへコーヒーを飲みに行く。**茶碗** (24) と**受皿** (25) はもう**磁器棚** (23) に並べてある。","t06-c3-06-1":"6. — 卓の上、天井には**吊ランプ** (26) が取りつけて ある。その明るい光が夜には食堂じゅうに満ちる。","t06-c3-07-1":"7. — では**食卓** (27) そのものを参照う。一家が入って きたとき卓はもう整えてあった。**卓掛** (28) の上、めいめい の席に**皿** (33) が一枚、**ナプキン** (29) が一枚、**匙** (34) が一本、**肉叉** (35) が一本、**小刀** (36) が 一本、**杯** (32) が一つ置いてあった。酒の**瓶** (30) と水の**ガラス瓶** (31) もあった。","t06-c3-08-1":"8. — **召使** (39) はまず**吸物の器** (37) を運んできた。中の吸物はまだ湯気を立てている。いまは第一の **料理** (38) を給仕している。肉の料理である。それから すでに名を挙げた料理を運び、最後に**菓子**のあと、主人たちがベランダへ 行ったのを幸いに、卓を片づけて食堂をもとどおりに整えるであろう。","t06-c3-08-2":"*注。* — *食事に関する日常の語はここではあらましだけを挙げた。 この表は「宿屋」（第 13 号）と「市場」（第 15 号）の二つの図表で補われる。*","t06-tit-7":"台所。","t06-c4-01-1":"1. — 半ば開いた戸から台所を覗くと、絵になるような取り散らかりが見える。 **コンロ** (1) の前では**火** (3) がぱちぱち 音を立て、**回し焼台** (5) が据えてある。大きな **焼肉** (7) が**鉄串** (6) に刺さって いて、もう焼けかけている。","t06-c4-02-1":"2. — いま使ったばかりの**鞴** (8) と**炭の匙** (9) が、**割木** (10) とともに床に放って ある。","t06-c4-03-1":"3. — 炉の上の棚は整っている。**提灯** (11) 、 **マッチ入れ** (13) と中の**マッチ** (12) 、**燭台** (14) 、**手燭** (15) とその **蝋燭** (16) が、みなそれぞれの場所にある。しかし大きな **炭桶** (18) は、**石炭** (17) を いっぱいに入れて — その石炭は**料理人** (23) がいま穴倉 から取ってきたのである — 台所の真中に置きっぱなしである。","t06-c4-04-1":"4. — じつのところ、この気の毒な女は急がねばならない。昼食を間に合わせる ためである。いまは**煮炊きのコンロ** (19) の前で**汁** (24) をかき回している。焦がしてはならないのである。","t06-c4-05-1":"5. — **天火** (20) ではケーキが焼けている。子供たちの おやつに作ったものである。コンロの上には**柄杓** (21) と **漉し杓子** (22) が掛かっている。","t06-tit-8":"台所の道具。","t06-c4-06-1":"6. — 部屋の奥に掛かった**鍋の一揃** (25) はたいそう きれいである。美しい銅の**煮鍋** (26) 、**牛乳壺** (27) 、**漉し器** (28) 、**おろし金** (29) は念入りに磨いてある。","t06-c4-07-1":"7. — **塩壺** (30) は小さな戸棚の上、**茶瓶** (31) と**油の甕** (32) のそばに置いてある。**抽斗** (33) にはおそらく匙叉と台所の小刀が入っている。","t06-c4-08-1":"8. — **箒** (34) と**羽根の払子** (35) は隅にある。料理人はいま**俎の台** (36) を使ったばかりで、窓のそばに置きっぱなしにしている。","t06-c4-09-1":"9. — 壁には**手拭** (37) が一枚掛かっていて、そばが **漏斗** (38) である。台所のこちら側には**焼網** (39) 、**刻み包丁** (40) 、**俎** (41) が置いてある。さらにその上、刻み包丁の上の**棚** (42) には**壺** (43) 、**煮込鍋** (44) とその**蓋** (45) 、それに**大鍋** (46) がある。**揚鍋** (47) はそのそばに 掛かっている。","t06-c4-10-1":"10. — この隅で光っているのは銅の**蛇口** (48) だけで ある。**流し** (49) の上には大きな**水甕** (50) が置いてあり、下に小さな戸棚があってたいそう重宝であろう。 そこには**酢の樽** (51) とその**小さな蛇口** (52) 、**塵箱** (53) 、**汚れた器** (54) が入れてある。","t06-tit-9":"台所に置いてあるほかのもの。","t06-c4-11-1":"11. — あの大きな**木の盥** (55) は**野菜** (58) を洗うためのもの、それに鋳鉄の**釜** (56) は**敷瓦の床** (57) に据えてあるが、 これもおそらくあの戸棚のものであろう。","t06-c4-12-1":"12. — 料理人にコンロが足りないことはない。こちらの卓の隅に**ガスコンロ** (59) があり、その上の小さな鍋で湯が沸いている。立ちのぼる **湯気** (60) が、もう煮立っているに違いないと教えている。 この湯はおそらくコーヒーのためであろう。卓の反対の端に**コーヒーポット** (64) と**コーヒーミル** (63) があるからである。","t06-c4-13-1":"13. — ガスコンロは**ガスの口** (62) につないである。長い **ゴムの管** (61) を使ってである。","t06-c4-14-1":"14. — 料理人を手伝いに来る**通いの女** (66) が夕食の 野菜を用意している。皮を剥き洗い終えたら、煮る時が来るまでそれを**器** (65) に入れておくのである。","t06-tit-10":"湯殿。*（行水の部屋。）*","t06-c5-01-1":"1. — この家の主な部屋を残らず知るには、あと一度だけ覗けばよい。湯殿の 設えを見るのである。長くはかかるまい。広くはないからで、すぐに分かるとおり **湯槽** (1) にはよい**湯沸器** (2) が ついており、**石鹸皿** (3) は入る者の手の届くところにあり、**手拭掛** (5) があれば**手拭** (4) は たやすく乾くであろう。","t06-c5-02-1":"2. — この部屋は壁に**釉薬の敷瓦** (6) が貼ってある。 だから**シャワー** (7) を取りつけても、使うときに跳ねる水が 壁を傷めることを恐れずにすんだ。足を洗う小さな亜鉛の**盥** (8) が備えを整えている。","t07-apar-1":"第二部 図表第 7 号","t07-tit-1":"*第一場。*","t07-tit-2":"冬の村。","t07-c1-01-1":"1. — 新年の休みに、私は父と新庄へ行った。小さな村で、父はそこに用が あったのである。","t07-c1-02-1":"2. — 我々が乗ったのは町とその村とのあいだを通う**駅馬車** (11) であった。しかしたいそう寒く、これほど乗り心地のわるい車 での道中は少しも快くなかった。","t07-c1-03-1":"3. — だから**御者**が広場で、*白熊*の**宿屋** (2) の前に車を止めたのを見たときは、まことにうれしかった。**宿の主** (4) が戸口で我々を待っていて、静かに自分の **煙管**をふかしていた。","t07-c1-03-2":"主は中へ入れと言い、炉でぱちぱち鳴る葡萄の枝の火の前に坐るのに、私は二度言われるまでもなかった。そのときはもう、あの身を切る**北風**も気に ならなかった。その風は古い**看板** (3) をきしませ、煙突から 出る**煙** (1) を黒い渦にして運び去っていたのである。","t07-c1-04-1":"4. — ちょうど食事の時刻であった。もう待たずに、出された質素だがうまい 食事をしっかりといただいた (*) 。","t07-tit-3":"幾つかの訪問。","t07-c1-05-1":"5. — 食後、私は保険の代理をしている父について、その顧客を訪ねに行った。 まず宿屋の隣に住む**鍛冶** (5) のところへ行った。馬に蹄鉄を 打っているところであった。私はその手伝の力に感心した。馬の**蹄**を自分の 革の前掛にしっかり当てていて、そのあいだ鍛冶が大槌で**蹄鉄** (6) を打ちつけていたのである。","t07-c1-06-1":"6. — 次に村の**靴屋** (7) 老ジャックのところへ行った。看板には立派な**長靴**が描いてあるのに、履きつぶした古靴の底を張り替えて いるだけであった。","t07-c1-06-2":"老人は笑って我々に言った。「町では私は『靴作り』でしたが、客が一人もあり ませんでした。ここでは『靴直し』で、仕事が余るほどあります。」","t07-c1-07-1":"7. — 老人は隣の**髪結** (8) のことを話した。その男の客は 誰も満足していない。彼の**剃刀**はいつも刃こぼれし、彼の**鋏**は 一度もよく切れたためしがない。しかし村にはその男しか髪結がいないので、人々は その手で髭を剃らせ髪を刈らせるほかない。おまけに吝嗇で、口をきくのも面倒な男 である。","t07-c1-08-1":"8. — 幸いほかの**隣人**はその男のようではない。たとえば**車大工** (9) はよい人で、働き者で世話好きである。車の直しを頼むのは気持 のよいことである。その仕事はいつもきちんと片づいている。","t07-c1-09-1":"9. — 老ジャックは**馬具屋** (10) にも文句がなかった。仕事の立てこむときにはときどき**馬具**を縫うのを手伝ってやるのである。","t07-c1-09-2":"父が老人に家族のことを尋ねた。「みな達者です。孫娘は**学校** (12) におります。**女の先生** (13) はあの子を たいそう気に入っておいでで、よい**生徒** (14) です。うちの いたずら息子とは違います。あれは遊ぶことしか頭にありません。**先生** (15) もどうにもならず、何一つ教えこめません。」","t07-tit-4":"村の噂。","t07-c1-10-1":"10. — それから老人は村の便りを聞かせてくれた。新しい学校が建つのだという。**村役場**のはとうに狭くなっていたからである。これはたやすいことで、**粉屋**の庭を一部買えばよいだけである。それはあの気の毒な男にはかえって よい話であった。寒くなってからというもの、**水車小屋** (16) の**石臼**は麦を挽けずにいる。**水車** (17) が **氷** (25) に閉じこめられているからで、その氷は **小川** (23) のものである。","t07-c1-11-1":"11. — 「建物といえば、新しい**教会** (18) を御覧に なりましたか。雪をかぶってたいそう美しゅうございます。**烏** (19) は自分の古い鐘楼が分からなくなって、しょんぼり **墓地** (20) の大きな木に止まっております。」","t07-c1-12-1":"12. — 墓地の話が出ると、靴屋は父の知っていた人で、この一年に亡くなった 人々を思い出した。「旦那さま、**墓** (21) がまたどれほど 増えたことでしょう、あの**糸杉** (22) の下に。うちの老いた 公証人も亡くなりました。村じゅうがその**葬い**に出ました。」","t07-c1-13-1":"13. — 「あそこにその跡取りが小川で氷すべりをしております。さきほども おいでになって、切れた**氷すべり靴** (26) の紐を直せと おっしゃいました。」","t07-c1-14-1":"14. — 「それにあそこ、小川の岸にいるのが新しい**村の番人** (27) でございます。もとは憲兵で、村のいたずら小僧の天敵です。 その**脚絆** (29) と**制帽** (28) を 見るなり逃げてしまいます。」","t07-c1-15-1":"15. — 「おや、老ジョゼフがパン屋に**薪束の車** (30) を 運んでまいります。— なるほど、と父が言った、あの**騾馬** (31) の一組は見覚えがある。あの男に話があるのだ、ちょうどよい。 ではまた、老ジャック。」","t07-c1-16-1":"16. — ちょうど出ようとしたとき、村の子供たちが学校から放たれて **氷の滑り道** (33) へ押し寄せた。**転んで** (34) 手足を折る危険もかまわずにである。その一人が車大工の ところから自分の**橇** (32) を取ってきて、仲間の一人を 乗せ、駆け出した。","t07-c1-17-1":"17. — ほかの子供たちは**雪の山** (37) へ突進した。**橋** (40) のそばである。そして前の日に作った **雪だるま** (39) を撃ち始めた。その雪だるまには帽子を かぶせ、煙管をくわえさせ、肩に学校鞄まで掛けてやってあった。","t07-c1-18-1":"18. — 氷のような風も寒さも子供たちは気にかけない。多くは**襟巻** (35) さえ持っていない。**雪合戦** (38) の あとで暖まるには、熱い**栗** (42) を一握り買えばそれで足りる。老ジャクリーヌという**物売**から買うのである。その老女は薄すぎる **肩掛** (43) にくるまって寒さに震えている。","t07-tit-5":"*第二場。*","t07-tit-6":"春の農家。","t07-c2-01-1":"1. — 冬にもそれなりの楽しみはあるが、それでも我々は**春**の帰りを 心から喜んで迎える。","t07-c2-01-2":"五月の夕暮の農家の庭は、なんとうれしい眺めであろう。","t07-c2-02-1":"2. — 地平では**太陽** (1) がゆっくり沈み、**野** (3) をその紅の**光** (2) に浸している。働き者 の**耕す人** (6) は自分の**畑** (4) を 急いで耕している。","t07-c2-02-2":"自分の**犂** (5) で — それは丈夫な**馬** (7) が引いている — **畝** (8) を切って ゆく。そこへ**種蒔く人** (9) が一握りずつ**種**を まくのである。やがて黄金の穂となる種である。","t07-c2-03-1":"3. — **草刈** (11) たちは鎌で草地の草を刈り、干す者は **干草** (10) を**草叉** (12) と熊手で 返して乾かし、いまは帰るところである。","t07-c2-03-2":"ある者は牛の引く重い車の前を歩き、肩に道具を担いでいる。ほかの者は、もっと 横着で、香りのよい干草の上にゆったりと寝そべっている。","t07-c2-04-1":"4. — 通りすがりに彼らは**庭師** (16) に親しげに挨拶する。庭師は**果樹園** (13) で**果樹**を刈りこみ、**梨の木** (14) に接木をしている。**李の木** (15) は花ざかりで、よく肥をやった**菜園** (17) では野菜も甘藍も萵苣もすでによく育っている。","t07-c2-04-2":"低い塀の上では美しい**孔雀** (18) が尾を広げ、見事な羽を 見せびらかしている。","t07-tit-7":"農家の庭。","t07-c2-05-1":"5. — **馬屋** (19) の戸は開いていて、飼葉桶と **敷藁** (23) が見える。それは**牝馬** (21) のもので、**馬丁** (20) がいま 車から外したばかりである。**仔馬** (22) は長い脚がなんとも おかしく、跳ねながら母のあとを追う。","t07-c2-06-1":"6. — **井戸** (29) のそばへ**牝牛** (25) が水を飲みに来る。飲むのは水槽がわりの木の**桶** (26) である。**仔牛** (24) はその隙に乳を 飲み、**牡牛** (27) は飼葉のよい匂いを嗅いで、うれしげに 鳴き、力強い**角** (28) のついた頭を誇らしげに上げる。","t07-c2-07-1":"7. — 誰もが働いている。**下女** (32) が井戸の**綱** (31) を引いている。**手桶** (30) で水を汲み、家畜に飲ませるのである。**穀倉** (33) のそばでは一人の男が 散った藁を掻き集め、**農家** (34) の戸の前では老いた **糸紡ぎ女** (35) が糸車と自分の**紡錘**を前に、昔ながらに**亜麻**や**大麻**を紡いでいる。","t07-tit-8":"農家の主。","t07-c2-08-1":"8. — **農家の主** (36) がこの仕事すべてを差配し、下男に 指図する。**馬鍬** (40) と**十字鍬** (39) を小屋にしまえと言いつけている。その二つは**小屋** (38) の そばに置きっぱなしで、その小屋は**犬** (37) のものである。","t07-c2-09-1":"9. — その声に驚いて**鳩** (41) が一羽、力いっぱい **鳩小屋** (42) へ飛んでゆき、**雌鶏** (43) たちも驚いて急いで**鶏小屋** (44) へ 戻ってゆく。","t07-c2-10-1":"10. — **羊小屋** (48) の前では、老いた**羊飼** (45) が自分の**群** (49) を連れ戻している。自分の**杖** (46) を持っていて、その杖は色のあせた自分の **上っ張** (47) と同じく決して手を離れない。彼は囲いへ **牡羊** (50) 、**牝羊** (53) 、**仔羊** (54) 、**山羊** (51) 、**仔山羊** (52) を追いこむ。忠実な**犬** (55) アルゴスが一番後ろを行き、吠えて遅れる者を追い立てる。","t07-c2-11-1":"11. — この騒がしさもあの善良な**乳牛** (56) の落ち着きを 乱さない。牛は自分の**鈴** (57) を鳴らしながら、**牛舎** (58) の戸の前で乳を搾らせている。","t07-c2-12-1":"12. — 牛は自分が乳を出さなければならないと心得ているようである。**農家の妻** (60) が**攪乳器** (61) で**バター**を 作れるように、またあの上等の**チーズ** (64) を作れるように である。チーズは**桶** (63) に渡した板の上で水を切って いる。","t07-c2-13-1":"13. — **乳室** (59) じゅうが**農家の下男** (65) のおかげでたいそうきれいに保たれている。彼はいま手に提げた 大きな桶で**牛乳の缶** (62) を洗ったところである。","t07-tit-9":"鶏の庭。","t07-c2-14-1":"14. — 重い木靴をはいてよろよろ歩くので、**七面鳥** (68) 、**牝鴨** (66) 、**牡鴨** (67) 、**鵞鳥** (69) が驚いて逃げる。みな**嘴** (70) を大きく開けて不安げに鳴きたてる。","t07-c2-14-2":"**雄鶏** (71) はもっと気が荒く、赤い**鶏冠** (72) を立て、自分の**尾** (73) の羽を振るい、高らかに「こけこっこう」と鳴く。","t07-c2-15-1":"15. — 一羽の**母鶏** (74) が**糞の山** (81) をつついている。自分の**雛** (75) を 連れてである。**仔豚** (78) が母のほうへ駆けてゆく。豚小屋の そばに見える大きな**牝豚** (77) である。","t07-c2-16-1":"16. — 籠の中では**兎** (79) が、農家の主の娘が持ってきた やわらかい**草** (80) を勢いよく食べている。ジャネットは 自分の兎をたいそう可愛がっていて、毎日、鶏小屋から新しい**卵** (76) を取ってきたあと、この小さな友だちに会いに来る。","t08-apar-1":"図表第 8 号 *第一場。* 収穫 (*) 。 野の姿。","t08-c1-01-1":"1. — **夏**が来て、野はまた姿を変えた。畝に託された種は芽を出し、地から小さな緑の苗が伸びて穂をつけた。粒がふくらみ、やがて熟し、いまはもう 刈るばかりである。","t08-c1-02-1":"2. — **野の花**が咲いた。**矢車菊** (1) 、**罌粟** (2) 、**狐の手袋** (3) が、自分たちの新しい**花**で麦畑の一色の地に明るい対を添えている。","t08-c1-03-1":"3. — 果樹は葉を茂らせ、実は熟した。小さな**桜桃の木** (4) は美しい**桜桃** (5) をたわわにつけ、子供たちがそれを摘んで おいしそうに食べている。","t08-c1-04-1":"4. — 羊の群はもう一日じゅう外にいられる。","t08-c1-04-2":"**仔羊** (6) は大きくなって、毛の厚い立派な**牝羊** (7) と立派な**牡羊** (8) になった。静かに **牧場** (9) の**草**を食んでおり、その草には **雛菊**が点々と咲いている。","t08-c1-04-3":"やがてこの獣たちの**羊毛**を刈ることになる。我々の衣の羅紗はそれで作る のである。","t08-tit-2":"牛飼。","t08-c1-05-1":"5. — **牛飼** (10) はあまり気にかけていないらしい。心に あるのは地平を過ぎてゆく雷雨のことだけである。そして**羊飼** (13) は、自分の**水筒** (14) を口へ運びながら、 もっと呑気そうに見える。","t08-c1-06-1":"6. — 暑さは息苦しい。**犬** (15) までが涼みに来る。**小川** (16) の澄んだ水を舐め、岸の草にうずくまっていた 気の毒な小さな**蛙** (17) を驚かせる。蛙は**睡蓮** (18) の咲く澄んだ水へ跳びこむ。","t08-c1-07-1":"7. — 一羽の**鶺鴒** (19) が小さな**泉** (20) のそばで水を浴びている。その泉は二つの岩のあいだから湧き、**茨の茂み** (21) と**山査子の茂み** (22) の下へ隠れてゆく。","t08-tit-3":"刈り入れ。","t08-c1-08-1":"8. — 村の子供たちには麦刈の時が面白くてならない。うれしそうに**とんぼ 返り** (24) をする。**藁の山** (23) の上で である。**刈る人** (26) を手伝いもする。刈る人たちは **麦畑** (27) を刈っている。使うのは**大鎌** (25) で、**砥石** (30) でよく研いである。子供たちは麦を集めて**麦束** (31) や**小束** (32) にくくる。","t08-c1-09-1":"9. — ときには年上の子が**鎌** (12) で、あの **黄金の茎** (28) を刈ることを許される。その茎は実の詰まった **穂** (29) を支えている。小さな子は**家畜** (33) を見守りながら — 家畜は**草地** (34) で 大きな**菩提樹** (35) の陰に草を食んでいる — 自分たちの**網** (36) で美しい**蝶**を捕まえる。","t08-c1-09-2":"何人かは**荷車** (37) にのぼって、**草叉** (38) で差し上げられる麦束を並べさえする。","t08-c1-10-1":"10. — **平野** (39) じゅう、**雲雀** (41) が飛び立つあたりは活気に満ちている。誰もが刈り入れに かかっている。しかし貧しい者が昔ながらの道具 — **大鎌、鎌**、**殻竿** (40) — を使っているのに対し、富んだ地主は自分の 麦や**ライ麦** (43) を**刈取機** (42) で刈らせる。それから麦束を穀倉へ運ぶまでもなく、その場で大きな**堆** (44) を積む。","t08-c1-11-1":"11. — 次に**脱穀機** (47) を運んでくる。それを **移動汽罐** (45) が**伝動帯** (46) で 回す。こうして粒は**藁**から分かれる。蒔かれた畑を出ないままにである。","t08-tit-4":"雷雨。","t08-c1-12-1":"12. — 刈り入れの時にはしばしば激しい**雷雨** (53) が 来る。まず遠くに**雷**の音が聞える。強い**西風** (54) が起こり、**林** (49) の一番大きな木を呻かせながらしならせる。黒い**雲** (56) が空を攻め取る。それを**稲妻** (55) の目もくらむ折れ線が引き裂く。**雨**が、ときには **雹**までが降り出し、刈るばかりになった作物を倒してしまう。","t08-c1-13-1":"13. — 雷はしばしば建物に火をつける。たとえば去年は**風車小屋** (50) の屋根が灰になり、その**翼** (51) が 二枚砕けてしまった。","t08-c1-14-1":"14. — 数時間ののち静けさが戻る。地平に輝かしい**虹** (52) が現れ、しばし断たれた命を自然がまた取り上げる。**小屋** (48) に逃げこんでいた村人は仕事に戻り、いま受けた損を直そうと 勇ましくかかる。","t08-tit-5":"*第二場。*","t08-tit-6":"狩。— 葡萄摘み。 釣。","t08-c2-01-1":"1. — **八月**の末か**九月**の半ばに、土地によって違うが、狩の 季節が開く。日の初めの光が**蜥蜴** (2) を穴から誘い出す やいなや、**狩人** (5) は自分の**犬** (4) を連れて出かける。","t08-c2-02-1":"2. — 厚い羅紗の丈夫な**狩の衣** (9) を着、革の **脚絆**をつける。**蟇** (1) の隠れる濡れた草地を歩く ためである。**猟銃** (6) と**獲物袋** (10) を取って、もう出てしまった。","t08-c2-03-1":"3. — 狩の勢いが彼を葡萄畑の真中へ導く。そこでは葡萄摘みの最中である。葡萄作りの子供たちは、いつもは道端で山羊の番をしているのに、今日は好きな所で 食ませておく。老いた**牡山羊** (3) を杭につないで — その獣は自由になればきっと逃げるからである — 自分たちも楽しんでいる。一人は **葡萄籠** (12) から房を一つ取って、**汁** (14) を**杯** (13) に絞り、葡萄の汁（発酵 していない酒）を作って面白がっている。もう一人はいま編んだばかりの **葉の冠** (15) を頭に載せている。そのそばで図々しい **雀** (16) が搾り台のところまで葡萄を盗みに来ている。","t08-c2-04-1":"4. — 子供が遊ぶあいだ、大人は働く。**葡萄摘み** (18) たちは**背負籠** (17) で葡萄を穴倉へ運ぶ。一人の **桶屋** (19) が**酒樽** (20) を直し、**側板** (22) と**鏡板** (21) が 無事かを見、折れた**たが** (23) を替えている。あの大きな **槽** (25) を作ったのもこの男で、そこに**葡萄** (26) を入れて醸すのである。","t08-c2-05-1":"5. — 醸しが終わると酒を抜き、残りを**搾り台** (28) に 載せる。大きな**螺子** (29) を少しずつ締めて汁を絞り、それが **受槽** (32) に流れ、さらに**酒** (31) を得るのである。","t08-tit-8":"ビールと林檎酒。","t08-c2-06-1":"6. — **酒倉** (27) の壁に**忽布** (30) の枝が這っている。ここではただの飾りの草にすぎないが、国によっては葡萄が きわめて稀で、**ビール**を醸すために忽布を育てる。","t08-c2-07-1":"7. — 小さな**林檎の木** (33) は林檎をたわわにつけていて、熟せばよい**林檎酒**になる。自分の**籠** (34) の中で **金糸雀** (35) と**鶸** (36) が、外で自由に跳ねている雀を羨ましそうに眺めている。","t08-c2-08-1":"8. — 見わたすかぎり丘の斜面には**葡萄の杭** (40) が 並んでいて、あの見事な**葡萄の株** (39) を支えている。株には **房**が垂れている。","t08-c2-08-2":"一年じゅう**葡萄作り** (42) は自分の**葡萄畑** (38) の世話に働いてきた。いま美しい実りがその労に報いている。**葡萄摘みの女** (41) たちが**騾馬** (43) の引く車に載せた槽を満たし、誰もがうれしそうである。","t08-tit-9":"釣。","t08-c2-09-1":"9. — **釣人** (44) たちも同じで、夜が明けるとすぐ自分の **釣竿** (45) を持って水際に坐りに来ている。","t08-c2-09-2":"**魚** (47) は彼らが**釣糸** (46) を 水に入れるやいなや針にかかる。**餌**を替える間もなく、糸の先で新しい 獲物がもがいている。","t08-c2-09-3":"それでも**網打** (48) の方がはるかに多く獲る。自分の **舟** (49) から**川** (50) の真中へ 網を打つのである。","t08-c2-10-1":"10. — 秋は出歩くによい季節である。歩いても、**馬** (52) に乗っても、**自転車** (53) でも、**自動車** (54) でもよい。**道** (51) は乾いていて、人々は最後のよい日を惜しんで出かける。**つばめ** (56) は もう屋根に集まり、暖かい国へ飛び立とうとしているからである。老いた **胡桃の木** (57) の葉は黄ばみ、**胡桃**が落ち、**木立** (58) をなす高い**木**も — それは **高み** (59) に立っている — やがて裸になるであろう。","t08-c2-11-1":"11. — **太陽** (60) は遅く昇り、昼は短くなり、**朝**にはもうかなりの寒さが感じられ、**山鴫** (61) の 群もすでに我々のもてなしのわるい土地を去ってゆく。","t09-apar-1":"図表第 9 号","t09-tit-1":"*第一場。*","t09-tit-2":"山。— 温泉町。","t09-c1-01-1":"1. — 私はプラッツに来て一週間になる。ピレネエのあの見事な**山脈** (1) の前に立ったときの驚きは、とうてい言い表せない。その **尾根** (2) が青空に刻む輪郭は、巨大な鋸のようである。","t09-c1-02-1":"2. — ピレネエの**峰** (3) がこれほどの**高さ**に 達しうるとは思わなかった。あの壮麗な**氷河** (5) と雪を かぶった**尖峰** (4) に私は見とれてしまった。恐ろしい **雪崩**はその上から落ちてくるのである。","t09-tit-3":"山の景色。","t09-c1-03-1":"3. — 着いた翌日、私はプラッツの近くのとうに消えた**火山** (6) へ行った。**噴火口**の裸で痩せた縁には、幾百年も前に **山の斜面** (7) を流れ下った**熔岩**の跡がいまでも はっきり見える。ある**斜面**で私はその熔岩の欠片を幾つか見つけることが できた。","t09-c1-04-1":"4. — プラッツは国境にある。あの**要塞** (8) は、 フランスとスペインとのあいだの**峠** (27) を守っていて、 ライン河のほとりのあの古い城によく似ている。それらは自分の岩の上から**獲物**をうかがって いるように見えるのである。","t09-c1-05-1":"5. — 巨大な**鷲** (9) がしばしば私の目を引く。その巣は **砦** (8) から遠くない。この**猛禽**は力強い **嘴**をもち、しばしば雛のために仔羊や仔山羊を自分の**爪**に掴んで 運ぶ。その**翼**はたいそう大きいので、重い荷を負ってもながく滑ることが できる。","t09-tit-4":"歩く人。","t09-c1-06-1":"6. — ここで一番心地よい道行きはコの**滝** (10) まで行く ことである。**落ちる水**は渦を巻いて下り、やがて美しい**小川**と なって町の西の**樅の林** (11) に消えてゆく。我々はこの林を 抜けて**測候所** (12) まで登り、**望楼**の上から この地方の**全景**をひと目に収めた。**眺め**はきわめてよく、**自然**が手元の宝をことごとくこの土地に注いだかのようである。","t09-c1-07-1":"7. — 下りには**綱の鉄道** (13) に乗り、小さな**駅** で降りた。その駅は昔プラッツの領主が住んだ古い**領主の城**の **廃墟** (14) のそばである。","t09-c1-08-1":"8. — 気の毒な城よ。足もとのあの小ぎれいな**温泉町** (15) が、いまや流行の**湯治場**となったのを見て、何を思うことであろう。","t09-c1-08-2":"ここの**気候**はたいそう快く、**鉱泉**はたいそう効くので、**療養所** (17) で受ける一**療程**はまったくの楽しみで ある。","t09-tit-5":"快い温泉町。","t09-c1-09-1":"9. — まことに、居心地よく過ごせるようあらゆる手が尽くされている。鉄道を 通すために大きな**高架橋** (16) が架けられた。**湯の館** の**庭** (18) は洒落たしつらえで、そこでは**音楽会**も 開かれる。美しい**別荘** (19) が幾つも**賭博場** (21) のまわりに建ち、よく手入れした**街道** (22) が行き来をきわめてたやすくしている。","t09-c1-10-1":"10. — ただ一つの**土手** (23) が**道** (20) と**谷** (25) そのものとを隔てている。谷の底には美しい小さな**湖** (26) が横たわり、その水が澄んだ **小川** (24) を養っている。","t09-c1-11-1":"11. — 谷の向う側では鉄の**鉱山** (28) を掘っている。私は 何度も**坑夫**が**立坑**を下るのを見に行き、**横坑**にも入った。彼らはそこで一日じゅう**金属**を含む**鉱石**を掘り出している。","t09-c1-12-1":"12. — 鉱山のそばに大きな**製錬所**が建てられた。掘り出した富をその場で 用いるためである。**溶鉱炉** (29) はここに多い**石炭** で焚かれ、**銑鉄**を早く安く得ることを許す。","t09-c1-13-1":"13. — 鉱山から遠くない所に**石切場** (30) を開いている。老いた**石切**が**鶴嘴**で割り出すのは**花崗岩**でも、**斑岩**でも、ましてや**砂岩**でもなく、家を建てるためのただの **建築石**である。","t09-c1-14-1":"14. — この土地の最も美しい飾りの一つは**樅** (31) である。 どこにでもある — **峡** (32) の底にも、**急流** (33) のほとりにも、**深い淵** (34) や崖の そばにも — そしてその細い針の葉が緑の一筆を添える。","t09-tit-6":"歩くこと。","t09-c1-15-1":"15. — 私は休みを利して長く歩いている。山を巻いてゆく**小道** (35) は、それと気づかぬうちに幾**キロメートル**も、しばしば 幾**里**も歩かせてしまう。","t09-c1-15-2":"**里程標** (36) と**道しるべ** (37) が 小道に印をつけている。その道でしばしば若い**山の男** (38) に 会う。腰に**頭陀袋** (40) を掛け、手に**土竜鼠** (39) を抱えている。あるいは**流浪の民** (41) に会う。その**毛皮の帽子** (42) は破れた古い**コート** (43) と妙に釣り合わない。彼は仕込んだ**熊** (44) を**鎖**で引いてゆく。","t09-tit-7":"山登り。","t09-c1-16-1":"16. — 私はほとんど毎日**案内人** (48) と**山登り**に 行く。背に**背嚢** (47) を負い、手に**登山杖**を持ち、 まことの**旅人** (46) のように**岩** (45) に挑むときは、たいそう誇らしい。","t09-c1-17-1":"17. — 山の頂から見ると、平地の人は蟻ほどの大きさもない。**羊の群** (50) は子供の玩具のようである。群は**牧場** (49) で草を食んで いる。一本の**松** (51) も、木の**山小屋** (52) さえも、緑の上の小さな点にすぎない。","t09-c1-18-1":"18. — こうした道行きでは**山道** (53) でしばしば **羚羊撃** (54) に出会う。いま仕留めた獣を肩に担いで いる。","t09-c1-19-1":"19. — 私は標本帖にたいそう珍しい**羊歯** (55) の葉と、美しい桃色の**石南** (57) の枝を収めた。前の散歩のとき、小さな**洞** (56) の口で摘んだものである。","t09-tit-8":"*第二場。*","t09-tit-9":"森。— 狩。","t09-c2-01-1":"1. — 昨日私は森でこの上なく楽しい一日を過ごした。そこに住む獣や **虫** (5) の忙しい暮しが、私にはたいそう面白かった。","t09-c2-01-2":"**蜘蛛** (1) は二本の枝のあいだに**網** (2) を張り、通りかかる**蠅** (3) を捕える。**蝸牛** (4) は殻を負って重たげに這う。鍬形は獲物を探し、働き者の蟻は**蟻塚** (6) のそばで精を出す — この小さな者 たちが行き来し、驚くほどの熱心さで働いていた。","t09-c2-02-1":"2. — 一匹の**蛇** (7) は、初め**蝮**かと思ったが、 じつは咬まぬただの**水蛇**であった。木の幹の下にとぐろを巻き、ときおり 細い小さな頭を出す。その頭はいつでも咬みつきそうに見えた。私の前では大きな **なめくじ** (8) が重たげに這っていた。ここに一面に生える おいしい小さな**野苺** (11) を一つ平らげたばかりである。","t09-c2-03-1":"3. — 地は**森の花**に敷きつめられていた。**桜草** (9) 、**蔓日日草** (10) 、それに私の知らない 草がたくさん、**草の叢** (12) のあいだに咲いていた。","t09-c2-04-1":"4. — このあたりでは**松露**が**茸** (14) と同じ くらい多い。ある森番の**仔豚** (13) が、幾つか見つからぬ ものかと欲深げに鼻で掘っていた。","t09-tit-10":"密猟。","t09-c2-05-1":"5. — 私はたいそう愉快な一幕の**終り**を見た。自分の**短脚の猟犬** (15) の鼻のおかげで、**森番** (16) はちょうど **密猟者** (22) が仕留めた**獲物** (17) を運び去ろうとするところを取り押えたのである。密猟者は捕まるよりは獲物を 捨てる方を選んで逃げ、**野兎** (18) 、**牝鹿** (19) 、**麕** (20) 、**猪** (21) が草の上に残された。森番にはこの上ない喜びである。","t09-c2-06-1":"6. — この森の木の種類の多さには驚かされる。**橅** (23) と **白樺** (26) 、**松脂** (27) を出す **松**、**樫** (29) 、そのほか多くの木が枝を交わして いる。","t09-c2-06-2":"高い幹に絡む**蔦** (24) がこの**高木の林** (25) に鮮やかな緑を添え、それが**苔** (31) の 淡くやわらかな緑とよく調和している。**青啄木鳥** (30) は その苔の中に虫を探している。","t09-tit-11":"森の景色。","t09-c2-07-1":"7. — あの老いた樫に私は心を奪われる。太く曲がった**根** (32) が半ば土の外に現れ、いかにも力強い姿を与えている。**林の主** (35) がどうしてそれを倒させ、**鋸** (34) に渡す気になれるのか、私には分からない。その鋸は **木樵** (33) のものである。気の毒な**幹** (36) が**皮** (37) を剥がれ、あるいは**斧** (38) で割られて いる — それは**日雇** (39) の斧である — のを見るのは 辛い。","t09-c2-08-1":"8. — そのそばで老いた**炭焼** (41) が自分の**鋤**で 炭の**山** (42) を積んでおり、一人の老婆が**枯枝**の **束** (40) を背負って行くところであった。倒された木の枝で 作った束である。","t09-tit-12":"狩。","t09-c2-09-1":"9. — 私は**森番の家** (46) へ休みに行くつもりであったが、小さな**池** (43) まで来て — そこには美しい**白鳥** (45) が泳いでいた — 先ごろの**洪水** (44) が道をまったくの**沼**にしてしまったのに気づいた。私は回り道をせねばなら ず、森のはずれの**杉** (49) 、**ポプラ** (48) 、**楡** (47) のそばを通るとき、**茂み** (54) から見事な**牡鹿** (50) が飛び出すのを見た。その後ろには容赦のない**猟犬の群** (51) が迫っており、**角笛** (53) がそれを煽っていた。その角笛は **馬上の狩人** (52) のものである。哀れな獣はもう力尽きて いた。私から数歩の所で息絶えて倒れた。","t09-c2-10-1":"10. — 森番の子が**狩**の物音に引かれて出てきて、我々二人はまた森へ 入った。その子は老いた樫の枝に**鵲** (56) を一羽見つけて いた。その巣は**葉むら** (58) に隠れているに違いないと思い、取りたかったのである。","t09-c2-10-2":"**栗鼠** (61) のように身軽に、その子は**枝** (55) から枝へと登ったが、何も見つからず、ただ一羽の老いた **烏** (60) を驚かせただけであった。烏は**大枝** (57) に止まっていたのである。","t10-apar-1":"図表第 10 号 海。— 港。","t10-01-1":"1. — 夏には山へ静けさと涼しさを求めに行く人もあれば、海辺へ行く方を好む人 もある。去年は我々もそうした。**大洋** (1) がたいそう好きだ からである。","t10-02-1":"2. — 私はといえば、**水平線** (2) まで敷きつめられた あの果てしない水の面を眺めること、そして巨大な**汽船** (3) がアメリカへ行く旅客を載せて長い**航海**に出るのを見る ことが、この上ない楽しみである。","t10-03-1":"3. — だから父は私の好みを知っていて、休みにはいつも我々の大きな **軍港**のそばのたいそう静かな浜を選ぶ。","t10-03-2":"前に滞在したとき、**艦隊**が来てあの巨大な**防波堤** (4) の後ろに錨を下ろした — 防波堤は**軍港の内海** (5) を閉ざし護っている — ので、私はいろいろな**軍艦**を 心ゆくまで眺めることができた。潜って水中に消える小さな**潜水艇** (10) から、あの巨大な**甲鉄艦** (9) まで である。甲鉄艦は今日まで**水雷艇** (8) の襲撃のほかに恐れる ものがなかった。","t10-tit-2":"小舟。","t10-04-1":"4. — 水雷艇はとうに厚い甲鉄の弱みをたいそう**巧み**に探り当て、そこへ 危うい**水雷**を仕掛けることができた。爆ぜれば船を海の底へ送るのである。 それでもやはり潜水艇ほどには恐ろしくない。駆逐艦がたやすく追いつけるから である。","t10-05-1":"5. — 私は速い装甲の**巡洋艦** (6) も見た。まことの甲鉄艦 とほとんど同じく刃を通さない。それに**兵員輸送船** (12) が 幾隻か、**砲艦** (7) が三四隻、最後に**護衛艦** (11) が一隻である。**あの艦隊が錨を上げる有様こそ最も見て 面白い。**","t10-06-1":"6. — あの鋼鉄の巨きな塊と、商船隊でいまも使う美しい**三本檣船**や 瀟洒な**帆船** (13) とでは、姿がなんと違うことか。私は **波止場** (14) を散歩しながら、帆をいっぱいに張って港へ 入ってくる帆船をよく見た。もちろん**風**が逆であれば帆船はずいぶん損を する。船渠へ入るには帆をみな畳まねばならず、**曳船** (16) に迎えに行ってもらい、ただの**荷足船** (17) のように岸まで 曳いてもらわねばならない。","t10-tit-3":"商港。","t10-07-1":"7. — 私の言うこの港が面白いのは、巨大な工事で人の手に造った軍港の内海 だけでなく、大きな川の**河口**にすばらしい**商港**をも備えている からである。","t10-08-1":"8. — 二つの船渠を隔てる地帯には工事が施され、海へ突き出た**砲台**の 列と**稜堡**とが護っている。**城壁** (15) を散歩するには 特別の許しが要る。私は叔父の口ききでたやすくそれを得た。叔父は**造船所** (18) の技師である。それで私は大きな覆屋の下で造られている船を 見に行った。","t10-09-1":"9. — 私は甲鉄艦の進水も見た。あの巨きな塊が手を離れるや船台をすべり下り、川の水に浮かんだとき、群衆じゅうが覚えたあの高ぶりを私は覚えている。","t10-10-1":"10. — 造船所へ行くには**練兵場** (19) を横切らねばなら ない — 守備の兵が毎日そこで調練するのである — そして鉄の**歩み橋** (20) を渡らねばならない。その橋が練兵場と**武器庫** (21) とをつないでいる。","t10-tit-4":"武器庫と船渠。","t10-11-1":"11. — 私は叔父とあの大きな施設を見た。中は**大砲** (22) 、**砲弾** (23) 、**炸裂弾**でいっぱいである。**鍛冶場** (24) も見た。そこで汽船の**汽罐** (25) を造るのである。","t10-12-1":"12. — すぐそばが**船渠** (26) — 乾船渠 — であり、 それにたいそう見るに値する**浮船渠** (27) がある。修理中の 船で、私は船の**螺旋** (28) 、**竜骨** (29) 、**舵** (30) を間近に見ることができた。","t10-13-1":"13. — 商港も軍港に劣らず見るに値し、私は幾時間も波止場で過ごした。そこには 大きな川をさかのぼる**外輪船** (31) が繋いである。そして **三脚起重機** (32) が働くのを眺めた。きわめて重いものを 羽根のように持ち上げるのである。","t10-tit-5":"水先案内。","t10-14-1":"14. — 私はあの**遠洋郵船** (34) が**旗** (35) を掲げて泊地を出てゆくのに見とれた。腕のよい **水先案内** (36) が舵を執っていて、**浮標** (40) と**標柱**で示された**水路**を見事にたどり、 ただ一枚の四角い帆でひどく扱いにくい**荷足船** (41) を よけてゆく。**船首** (37) には二等の**船室** (39) が、**船尾** (38) には一等の客の広間が あるのが見分けられた。","t10-15-1":"15. — ときには**貨物船** (42) の積みこみも見た。**倉庫** (43) と**港の駅** (44) から 運ばれた荷を詰めこむのである。その荷は**波止場の鉄道** (45) の幾列もの汽車が運んできたものである。","t10-tit-6":"舟を漕ぐ楽しみ。","t10-16-1":"16. — 私はよく**内船渠** (53) で舟を漕いだ。小さな **舟** (46) はみなそこに避けているのである。**櫂** (47) を握るのは私の楽しみであった。**甲板** (48) にのぼりもした — それは**帆船** (49) の 甲板である — **索具** (52) を伝って**檣** (51) を登り、**帆桁** (50) まで行った。 それからまた**小舟** (54) で、重い**漁船** (55) のあいだを漕ぎ続けた。漁船には**網** (56) が干してある。","t10-17-1":"17. — **波止場** (58) では、ありとあらゆる**荷** (59) が私の前を過ぎていった。**木箱** (60) に 入れ、あるいは**梱** (61) に束ねてある。それが荷足船の **積荷** (63) をなす。力強い**起重機** (62) がそれを吊り上げ、**荷車** (64) に載せる。 そのあいだ**運送人**は**税関** (65) で申告し税を納めて いる。","t10-18-1":"18. — 最後に**回転橋** (66) か**閘門** (69) まで来て、**浚渫船** (68) のそばを通り — それは**運河** (67) を浚っている — **信号柱** (70) のそばで岸に上がるのであった。","t10-19-1":"19. — その堤の反対側に、艦隊の士官を陸へ運ぶ**汽艇** (71) が着く。水兵たちが拍子を合わせて櫂を上げ、舟が**波** (72) に 乗って難なく上がり段に着くさまは美しい。ここでこそ**潮**が、**浜** (73) での**引潮**と**満潮**の行き来が、最もよく見える。","t10-tit-7":"士官の集会所。","t10-20-1":"20. — 家へ帰るには**電車** (74) に乗った。その **停留所** (75) は士官の集会所の前に立つ**柱**の ところである。","t10-20-2":"集会所の**テラス** (76) から — テラスは**錨** (77) 、大砲、砲弾で飾ってある — 私はよく海軍士官の華やかな集りを 見た。剣を佩いた**中尉** (78) 、**軍刀**を佩いた砲兵の **大尉** (79) と**歩兵** (80) の大尉で ある。その後ろには**水兵** (81) が控えていて、遠くの様子を 見分けたいときに**望遠鏡**を差し出すのである。","t10-21-1":"21. — 若い**少尉** (82) が**艦長** (83) や**提督** (84) から命を受けるのも見た。そのあいだ **兵曹** (85) がそれを艦へ運ぼうと待っていた。","t10-22-1":"22. — そのテラスからの眺めは見事である。浜がすべて見わたせる。浜には **天幕** (86) と**着替小屋** (87) が あり、海水浴の時刻には**浴する人** (88) が**賭博場** (89) の前で楽しげに戯れるのが見える。","t10-23-1":"23. — 浜のはずれで岸は小さな岩の**半島** (91) をなし、 そこへ**砕け波** (92) が打ちつける。半島の上には **灯台** (93) が建ち、夜、船人に道を示す。この半島は たいそう狭い**地峡** (90) だけで陸につながっている。","t10-tit-8":"海岸の全景。","t10-24-1":"24. — **断崖** (94) はどこまでも続き、海に刻まれて、気まぐれな**入江** (95) と**岬**の連なりを彫り、 それが崖をこの上なく美しく見せている。","t10-24-2":"**台地** (96) は**海峡** (98) を 見下ろしていて、その上にたいそう大切な**砦** (97) と別荘が 幾つかある。","t10-25-1":"25. — その海峡はたいそう危うい**島** (99) を大陸から 隔てている。島のまわりは**岩礁** (100) と**暗礁**で、小舟はもとより大きな船までがときには難に遭う。救いが早く、**救助艇**が 間に合っても、この**難破**はやはり恐ろしい。分点のころの**大風**では 幾隻もの船が人も荷も共に沈んでいる。","t10-25-2":"このような隣がありながら、この**港**にはやはり船人がよく通う。","t11-apar-1":"第三部 図表第 11 号 町とその建物。— 火事。","t11-tit-1":"町はずれ。","t11-c1-01-1":"1. — 私は大きな町に住んでいる。海から百キロメートル離れているのに、それでも 第一等の**港** (1) である。町のかたわらを流れる川は幅四百 メートルあり、よい泊地をなしている。","t11-c1-02-1":"2. — **波止場** (2) に沿った一帯はまったく海港と工場の 姿をしており、**町はずれ** (3) をなしていて、住むのは水夫と 職人ばかりである。職人は**工場** (4) と**ガス場** (5) で働く。ガス場の高い**煙突** (6) と **ガス槽**は遠くからでも見える。","t11-c1-03-1":"3. — 中世には町は城壁に囲まれていて、いまもその名残が幾らか見つかる。とくに あの**門** (8) で、古い**城砦** (7) の門 である。その両側に**塔** (9) が二つあり、いまは**牢**に 使われている。","t11-c1-04-1":"4. — この**界隈**はすべて古びて見えるが、一つだけ比較的新しい建物が ある。**税関** (10) である。波止場とあの小さな**通** (11) とのあいだにあり、その通は古い**町役場** (12) へ通じている。その役場はたやすく見分けられる。旧市街の上に そびえる巨大な**鐘楼** (13) があるからである。","t11-c1-05-1":"5. — 通の向い側に税関と同じ様式の建物が**立って**いる。**取引所** (14) である。その一面は小さな広場に向いていて、そこに **県庁** (15) がある。我々の町は都ではないが、それでも大切な 郡都である。","t11-tit-2":"町の高い方。","t11-c1-06-1":"6. — 守備の兵は数が少なくなく、広くたいそう衛生のよい**兵舎** (16) に住んでいる。兵舎は**町の公園** (17) の 柵まで続いている。この公園へ通じる**並木の大通** (19) は **貯蓄銀行** (18) の裏を過ぎ、**大聖堂** (20) の広場に出る。","t11-c1-07-1":"7. — これらの建物はみな小さな丘に段をなして建っており、我々の大きな **中学校** (21) もそこにある。","t11-c1-07-2":"少し傾いた道を下って大通に出ると、**裁判所** (22) に着く。 その前には心地よい**公けの庭** (26) が広がっている。この **広場**は大きくはないが、町の真中に緑と涼しさの沃地をなしている。だから 町の人がよく来る。**カフェ** (25) の日除の下に坐って、木曜と 日曜に芝と花壇のあいだの**奏楽堂** (27) で演じる軍楽を聴くのが 好きなのである。","t11-c1-08-1":"8. — その芝の一つに青銅の**像** (28) が立っている。我々の 町の人で、生れた町に大きな功のあった者を記念して建てられたものである。","t11-tit-3":"行き来。","t11-c1-09-1":"9. — 我々の町にはまだ電の灯がなく、**ガス燈** (29) しか ない。しかし**土地の新聞**はこの明りのしかけを改めよと唱えている。 **ちょうど**電車の**牽きかた**がすでに改まったようにである。 **あの馬**に**曳かれた**古い車は、便利な**電車** (31) に替わった。たいそう**安い**賃で、客を**町の 一方から他方へ**早く運ぶ。","t11-c1-10-1":"10. — 裁判所のそばが**銀行** (32) で、商いの手形をそこで 割り引く。**銀行の集金人** (33) が家々を回って取り立てに 行く。","t11-tit-4":"美術と学問。","t11-c1-11-1":"11. — そのそばの美しい建物は**博物館**である。中には町の**図書館** (34) と、美しい**博物の標本** (35) （自然史の 館）と、洒落た**画の間** (36) とが一緒にあり、それは見事な 常設の**展覧**をなしている。","t11-c1-11-2":"週に二度、人々に開かれるが、見物人は**番人** (37) に少しの 心づけをやれば、どの日にも見られる。**画家** (38) たちが そこへ描きに来る。画架の**前に**立ち、手に**絵皿**を持って、名高い 絵を写しているのが見える。","t11-c1-12-1":"12. — 博物館の裏の高みには、あの**円屋根** (40) — それは **病院** (39) の円屋根である — と、**師範学校** (41) の建物とがかろうじて見える。我々の町の小学校の先生はそこで 仕込まれたのである。芝居小屋の広場には**郵便局** (43) が あり、**私の家** (42) に置かれている。","t11-tit-5":"火事。","t11-tit-6":"「火事だ」の声。","t11-c2-01-1":"1. — 恐ろしい知らせが町に広がる。芝居小屋にいま火が出たというのである。私が **広場** (96) に着いたときには、人はもう**歩道** (46) と**車道** (47) に詰めかけていた。**郵便の役人** (44) と**郵便配達** (45) が郵便局から出てくる。一人の**電車の運転手** (48) は車を 止めねばならなかった。町の**病人運びの車** (50) を通すため である。その車は**外科医** (52) と**看護婦** (51) を乗せて来ている。一人の**怪我人** (53) を 手当するためで、その人は**担架** (54) で**新聞の売店** (55) の近くまで運ばれてきた。","t11-c2-02-1":"2. — 調練から戻ってきた歩兵の一隊が足を止め、馬に乗った**町の警手** (61) とともに秩序を保つのを助けている。**騎馬の警手**の馬は 立ち上がる。彼らは**兵** (57) や**憲兵** (63) よりもうまく**見物人** (56) を退かせる ことができる。憲兵はそれに、たいそう忙しい。その一人が**巡査** (64) に、もう一人の**怪我人** (65) をどこへ 運ぶかを告げている。梯子から落ちた勇ましい消防夫である。","t11-c2-03-1":"3. — **士官** (66) が、いま着く**蒸汽喞筒** (67) をどこに据えるかを示している。その力強い機械を待つあいだ、**手押喞筒** (68) を据えさせた。その長い**水管** (69) が火の上に水を注いでいる。六人の消防夫がそれを押し、その 仲間が**筒先** (70) を握って**水の柱** (71) を火の真中へ向けている。","t11-c2-04-1":"4. — 芝居小屋の反対側に大きな**梯子** (72) が立てられた。 それがあってこそ消防夫は、黒い**煙** (75) の渦のあいだから 噴き上がる炎に近づけるのである。","t11-tit-7":"勇ましい振舞。","t11-c2-05-1":"5. — **火** (74) は**芝居小屋** (73) の玄関で出た。ちょうど**歌劇**の稽古の最中で、その初めての**興行**が 明日のはずであった。幸い場内には**見物** (76) が数人しか いなかった。この気の毒な人々は**テラス** (77) に逃れており、勇ましい**消防夫** (86) が梯子と綱を持って助けに来ている。","t11-c2-06-1":"6. — **車寄せ** (78) の下には興行を知らせる**ちらし** (79) が貼ってある。そこには**楽人** (81) が 楽器を抱えて逃げ出すのが見える。**楽隊** (80) の楽人である。**提琴** (81) 、**横笛** (82) 、**大提琴** (83) 、**喇叭** (84) 、**太鼓** (85) などである。**道具** (87) の 一部を助け出そうと人々が努めている。","t11-c2-07-1":"7. — **男役者** (89) と**女役者** (88) 、男女の**歌い手**は、舞台の**衣裳** (90) のまま逃げ出す ほかなかった。第一の歌い手が**新聞記者** (92) に、事の起こり を語っている。**その取材の人**は初めから役所の人々とともに駆けつけて いた。**知事** (91) 、**町長** (93) 、**警察署長** (94) 、それに**判事** (95) で ある。判事は誰に責めがあるかを調べることになる。","t12-apar-1":"図表第 12 号 駅。— 鉄道。— 船。 注。 — *国ごとに用いる時刻が違うので、例として* **フランスの掛図***の時刻を取った。*","t12-01-1":"1. — 私はいまドイツを一巡りしてきた。発つ前に汽車の出る時刻を知ろうと **時刻表** (15) を一冊買った。一番便のよい汽車が夜九時に パリを出て一時十三分にストラスブールに着くと分かったので、身支度をし、翌日車を呼んで駅まで運ばせた。","t12-02-1":"2. — 田舎の老いた**司祭** (2) の後ろから大きな出発の間に 入ったとき — 司祭は手に**旅の鞄** (3) を提げていた — もう多くの**旅客** (1) が来ていた。","t12-02-2":"私は**電報** (5) を打たねばならなかったので、**検査係** (6) に**電信の室** (4) を尋ねた。","t12-03-1":"3. — **待合室** (7) へ行く前に、往復の**切符** (9) を買いに行った。","t12-04-1":"4. — **切符売場** (8) ではあまり待たずにすんだ。人が 少なかったからである。休みで発つ**兵** (10) が親切に順を 譲ってくれたので、**駅長** (13) に幾つか尋ねる暇もできた。駅長は**警察の署長** (12) と当番の**憲兵** (11) と話していた。","t12-tit-1":"荷を託すこと。","t12-05-1":"5. — **本と新聞の売店** (14) で新聞を一部買ってから、自分の**荷** (17) を量らせた。**赤帽** (16) がいま**荷車** (19) でそれを運んで きたのである。**係の人** (22) が**秤** (21) を受けもっていて、私の行李は三十五キロ、五キロの**超過**になるから **荷の窓口** (23) で割増を払わねばならないと言った。","t12-06-1":"6. — 早く来ていたので、駅の旅客の行き来を見る暇があった。ある者は **預り所** (25) に小さな包を預けたり受け取ったりし、ある者は **時刻表** (26) を見ていた。着いた旅客は**出口** (32) へ急ぎ、手に自分の**手提** (24) を提げて いた。何人かは**荷の渡し口** (27) で待ち、自分の **荷札** (29) を出して行李や**木箱** (28) や**籠** (30) を受け取っていた。","t12-07-1":"7. — **収税の役人** (33) が包を念入りに調べ、申告すべき ものがないかを見ていた。","t12-08-1":"8. — ある旅客は**食堂** (34) へ行き、**給仕** (35) が忙しく世話をしていた。急がねばならない。その**汽車** (36) は急行で、駅に長くは止まらないからである。","t12-09-1":"9. — それから出発の**ホーム**へ行き、乗り換えずにすむ直通の **車輌** (37) を探した。廊下のついた車に乗った。中には たばこを吸う**仕切** (38) があり、もう一つは「婦人だけ」に 取ってある。","t12-tit-2":"夜の出発。","t12-10-1":"10. — **踏段** (40) を上がり、**扉** (39) を閉め、**窓のカーテン** (41) を巻き上げ、小さな包を**荷棚** (43) に載せてから、**座席** (42) に腰を下ろした。**灯係** (44) が灯を 点けるのを見て、車の中で一夜を過ごすのだと思い出し、**枕** (45) を貸す係を呼んで一つもらった。","t12-11-1":"11. — 車掌が切符を調べに来た。時刻は過ぎているのになぜ発たぬのかと尋ねた。**車長** (46) が自転車を**荷の車輌** (47) に積ませているところだと答えた。そのうえ**足温器** (48) も まだみな替え終わっていないという。","t12-12-1":"12. — だがじきに発つはずであった。**火夫** (50) が自分の **炭水車** (49) の上で石炭を取り、**機関車** (54) の火を強めていたし、**機関手** (51) は **助役** (52) の合図を待つばかりであった。助役は **ホーム** (53) に立っていた。","t12-13-1":"13. — 機関車の**汽罐** (56) が低く唸り、**煙突** (55) が**蒸汽** (60) の混じった煙を吐いた。鋭い**汽笛** (59) が鳴り、**ピストン** (58) が動き出して、この重い機械の**車輪** (57) を回した。","t12-tit-3":"発車！","t12-14-1":"14. — 汽車は**軌条** (64) の上を走り出し、速さを増した。 **ホーム** (65) は尽き、**トイレ** (66) の そばを過ぎ、別の**線** (63) に置かれた車輌の列のそばも過ぎた。**寝台車** (67) 、**食堂車** (68) 、**郵便車** (69) である。","t12-15-1":"15. — 次に**貨物の駅** (71) が目の前を過ぎた。覆屋の 下では役人たちが緩行で託された**荷** (72) を積んでいた。**入換の人** (76) が**水槽** (73) の そばで**家畜車** (75) と**無蓋車** (79) を動かし、一列の**貨物列車** (80) を組んでいた。","t12-16-1":"16. — 我々は最後の**転轍** (78) を過ぎた。そばに転轍手が 立っていた。**信号機** (86) も後にし、駅は遠くに消えた。","t12-17-1":"17. — まもなく我々はあの**鉄の橋** (74) に乗った。橋は **川** (81) を跨いでいる。橋を渡ると川に沿って走った。川では 力強い**曳船** (82) が重い**荷足船** (83) を曳いていた。**客船** (84) が**浮桟橋** (85) に着こうとするところも見えた。","t12-18-1":"18. — 幾つもの駅を通り過ぎたのち、幾つかの**隧道** (87) を抜け、**踏切番**の数えきれぬ**小屋** (88) を後に していった。車の揺れに揺られて、私は深く眠りこんだ。","t12-tit-4":"ドイチュ・アヴリクール駅。","t12-19-1":"19. — 私は突然、役人の叫び声に起こされた。「ドイチュ・アヴリクール。 (*) 皆さんお降り。」税関の検査と、国境のあらゆる面倒な手続で ある。私は駅の**時計** (89) に自分の時計を合わせねば ならなかった。その時計は五十五分進んでいた。眠い目で私は**長針** (90) と**短針** (91) をやっと見分けるほどで あった。**文字盤** (92) そのものが朝の霧でかすんでいた。","t12-20-1":"20. — 税関の者が検めているあいだ、私は欠伸をしながら駅の壁を飾る **はり紙** (93) を読んでいた。暇つぶしに朝食をとり、ドイツの **鉄道網** (94) の図でストラスブールまでどれほどあるかを見、旅の終りが近いという望みに元気づけられて、また車輌に戻った。","t13-apar-1":"図表第 13 号 ホテル。— 食堂。 カフェ。","t13-01-1":"1. — 昨日の夕方ロワイヤンに着いて、私は友人にすすめられた*オセアン・ホテル* に泊まった。","t13-01-2":"よい**部屋** (2) をあてがわれた。三**階** (1) で、そこで私はぐっすり眠った (*) 。","t13-02-1":"2. — 今朝、部屋を出た。**メイド** (3) がそこへ朝食を運んで くれていたのである。私は**喫煙室** (5) に入った。そこは **読書室** (4) も兼ねていて、**新聞** (6) を読みながら**紙巻きたばこ** (8) を吸った。読み終えると **エレベーター** (9) で下におり、町を散歩しに出かけた。","t13-03-1":"3. — ホテルの**会計係** (12) に**共同食卓** (11) の食事は何時からかと尋ねるのを忘れていたので、私は早めに戻り、 ついでにホテルの**浴室** (10) で湯を浴びた。それから **帳場** (15) へ行って友人の一人に電話をかけようとした。ところが **電話** (13) はふさがっていた。困っている私を見て、**女会計** (14) は—— **勘定書** (17) を **宿泊者名簿** (16) に書き入れているところだった—— **門番** (18) に頼んで**ボーイ** (19) を やり、**自転車** (20) で私の用を足させてくれた。","t13-04-1":"4. — 私は礼を言って外へ出、**赤帽** (24) （雑用係である） に心づけをやった。彼は**手押し車** (25) で駅から私の **帽子箱** (26) 、**旅行鞄** (27) 、**手提袋** (28) を運んできてくれたのだ。ちょうどそこへ **郵便配達** (21) が来て、一通の**手紙** (22) を渡してくれた。","t13-05-1":"5. — 私はなお少しのあいだ戸口に、**郵便受け** (23) の そばに立って、往来のさまを眺めていた。**車掌** (30) は—— **乗合馬車** (29) の車掌である—— **大型旅行箱** (31) を自分の車に積みこんでいた。それは**旅客** (32) のもので、**ホテルの主人** (33) がその客に 別れを告げていた。若い**電報配達** (35) は少しも急がず、ホテルの 客あての**電報** (34) を届けにきた。**観光客** (36) が一人、**カメラ** (38) を肩から斜めに かけて、**案内書** (37) を調べていた。","t13-tit-1":"昼食どき。","t13-06-1":"6. — 柵の前では、のんきな**使い走り** (39) が **荷担ぎ鉤** (40) と**靴磨き箱** (41) のあいだで居眠りをしていた。若い**洗濯屋** (42) は洗濯物の **籠** (43) をさげて、戸口に立つ**給仕頭** (44) のいかめしい顔つきを笑っていた。","t13-07-1":"7. — **料理人** (45) が**台所** (47) —— **地下** (48) にある—— から出てきて **下働き** (46) を使いにやるのを見て、私は昼食の時刻が近いことを 思い出し、中庭を通って食堂へ入った。中庭では**自動車の運転手** (50) が**自動車** (49) を停めており、**機械工** (52) が**自転車乗り** (53) の 指図どおりに、事故を起こしたばかりの**石油三輪車** (51) を 直していた。","t13-08-1":"8. — 若い**ボーイ** (54) が**ビールのコップ** (55) を運んでいたので、共同食卓はベランダの下かと尋ねた。そうだと言う ので、私は一つの卓に席を取り、たいへんよい食事を出させた。","t13-tit-2":"すばらしい昼食。","t13-09-1":"9. — 給仕が昼食の献立 (*) と酒の一覧を持ってきた。私は選んで注文した。**前菜には小海老**を**バター**添えで、一の皿には**カーン風もつ煮**を。**魚**は取らず、羊の**もも肉**を一人前、**野菜の皿**にはクリームを 添えた**ほうれん草**を頼んだ。そのあと**甘味**はどれも気に入らなかったので、 いろいろのデザートを運ばせた。**チーズ**、**果物**、 **ビスケット**である。さらにサン・テミリオンのよい**ワイン**を一本添えた。食事にたいへん満足して、**給仕** (57) によい**心づけ** (59) をやってから卓を離れた。","t13-10-1":"10. — 私が帰りかけているのを見て、**支配人** (60) は バルコニーへ上がって**大洋** (62) のみごとな眺めを見るように 勧めてくれた。遠くには漁の**小舟** (63) 、**帆船** (64) 、それに巨大な**郵船** (65) が見え、その 黒い影が白い**雲** (67) —— **水平線** (66) の雲である—— の上に浮き出ていた。軽い風が**旗** (70) をひるがえしていた。旗は**看板** (69) の 上に立ててあり、看板は**玄関広間** (68) のものだった。","t13-tit-3":"楽しみ。","t13-11-1":"11. — 眺めがあまりに面白かったので、私は明日カフェのテラスに **オペラグラス** (71) か**望遠鏡** (72) を 持って上がろうと決めた。","t13-12-1":"12. — バルコニーを離れて、私はホテルのカフェへ**飲み物** (73) を一杯飲みに、**玉突きの一勝負** (75) を 打ちに行った。立ちどまらずにカフェの広間を通り抜けた。そこでは大勢の客が **チェス** (78) 、**チェッカー** (79) 、 **ドミノ** (80) 、**バックギャモン** (81) 、 **トランプ** (82) をしていた。私はまっすぐ**玉突き場** (74) へ上がった。","t13-13-1":"13. — 勝負が終わると、私は一階へおりて、給仕に**封筒** (84) 、**便箋** (83) 、**切手** (85) 、**ペン** (87) 、**インク** (86) を頼み、手紙を書いた。","t13-13-2":"それから私は**馭者** (92) を呼んだ。その**馬車** (88) はカフェの前に停まっていた。時間ぎめか一走りかで値段を尋ね、話が まとまると、彼は**車の扉** (89) を開けて私を乗せてくれた。彼は また**御者台** (91) に上がり、**鞭** (93) を手早く一振りして馬を走らせ、私たちはたいそう気持ちのよい遠乗りに出かけた。","t14-apar-1":"図表第 14 号","t14-tit-1":"街路。— 商人たち。","t14-01-1":"1. — 田舎に住んでいる私の友だちのジャンが、うちに三日泊まりにきた。 **それまで**大きな町を見る機会がなかったので、私たちは一日じゅう歩きまわり、彼の知らないものを私が説明してやった。","t14-02-1":"2. — まず**天文台** (1) を見に行った。彼はたいそう 面白がった。帰りは**街路** (3) —— **トルコ風呂** (2) のある街路である—— を通り、**葬式** (4) に 出会った。**葬列**の先頭には**聖職者**が進み、その後ろに **霊柩車**が、**柩**を載せて続いた。大勢の友人が**喪服の**家族に 付き添っていた。","t14-02-2":"一行が通りすぎてから、私たちは大きな**ビヤホール** (5) の前で 街路を横切った。大勢の**客**がテラスで**ビール**を飲んでいて、頭の上を ガラス張りの**日よけ** (6) がおおっていた。","t14-03-1":"3. — ジャンは**紋章**に目を丸くした。**酒屋** (7) の店と **楽譜屋** (10) の店のあいだに掛かっていたのである。彼はそれが何を 意味するのかと尋ねた。私はイギリスの**領事館** (8) を示すものだと 答え、バルコニーに立っている**領事** (9) を指してみせた。","t14-tit-2":"飾り窓めぐり。","t14-04-1":"4. — もちろん私たちは**楽器**、**ハーモニウム**、**オルガン**、 **ピアノ**を並べた店先で足をとめた。**楽譜**やピアノ用の**曲集**の 色刷りの表紙を眺め、看板がわりの金箔を置いた木の**竪琴**に見とれた。","t14-05-1":"5. — **清掃人** (11) と**街路清掃車** (12) の立てる土ぼこりのために、私たちは**家具屋** (13) の立派な**一そろいの家具**の前も、**金物屋** (14) の並べた**ストーブ**や**ランプ**の前も、足早に通り すぎるほかなかった。","t14-06-1":"6. — しかもこの場所では、歩道をおりなければならなかった。**運送車** (16) からおろして、借りたばかりの**店** (15) に 運びこむ荷物で、歩道がふさがっていたからである。","t14-06-2":"そのために**馬車屋** (17) の立派な車は見そこねたが、**荷造り人** (19) が隣の店—— **自転車と自動車の店** (18) —— のために木箱を打っているのは、立ちどまって見ることができた。 そのあと少し遅くなったので、私たちは家に帰った。","t14-tit-3":"町を歩く。","t14-07-1":"7. — 翌日、母がジャンの写真を撮ってもらってはどうかと言い出し、私に **写真屋** (20) まで付き添うようにと言いつけた。昼食のあと私たちは その職人の**仕事場**に入り、そこでずいぶん長く待たされた。退屈しのぎに、壁に 掛かった**肖像写真** (22) を眺めた。","t14-07-2":"順番がくると仕事は長くはかからず、友だちが**カメラ** (21) の前で ポーズを取り終えるとすぐ、私たちは下におりた。","t14-08-1":"8. — 二階では、**理髪師** (23) の店の開いた戸口から、その 若い者が客の髪を刈っているのが見えた。","t14-08-2":"街路に出ると、私たちは**たばこ屋** (24) の前を通った。ジャンは赤い **提灯** (25) と、**看板** (26) がわりの **大きなパイプ**とがあまり面白かったので、**嗅ぎたばこを吸いながら** (27) 話しこんでいた二人の老紳士にぶつかってしまった。","t14-tit-4":"菓子屋。","t14-09-1":"9. — **両替屋** (29) の**飾り窓**に並べた諸国の **紙幣**や**貨幣**にしばらく目を奪われたが、ちょうど間食の時刻だったので、 それ以上足をとめずに**菓子屋** (31) に入った。","t14-10-1":"10. — 店にあるおいしそうな**品**—— **ケーキ、蜂蜜菓子、ビスケット**、 それにいろいろの**ボンボン**—— を見て、私たちはなかなか選べなかった。とうとう ジャンは**クリーム菓子**を選び、私は小さな**さくらんぼのタルト**だけに した。甘いものは**歯にさわる**し、**歯医者** (30) にたびたび 通うのはまっぴらだからである。","t14-tit-5":"タイプライター。","t14-11-1":"11. — 話には聞いていても見たことのない**タイプライター**を友だちに見せる ため、私たちは**事務室** (32) に入った。**従兄** (34) の事務室である。行ってみると、彼は**秘書** (35) に手紙を口述しているところだった。秘書は**速記者**でもある。一通の手紙が終わるか終わらないうちに、**タイピスト** (33) がそれを 機械で清書した。親戚の仕事の邪魔をしたくなかったので、ほんの数分いただけだった。","t14-12-1":"12. — 従兄の事務所の下には大きな**時計宝石商** (37) が住んで いて、この人は銀細工師でもある。その立派な店には**時計、置き時計、懐中時計**、**鎖**、それに高価な**装身具**—— たとえば**真珠の首飾り**、金の **腕輪**、**耳輪**、**宝石**や**ダイヤモンド**をはめた **指輪**—— が並んでいる。飾り窓の一つはすっかり**金銀細工**にあてられて いて、銀の**食器一式**が数多く納まっている。","t14-13-1":"13. — 街角を曲がるとき、家の**番地**のそばの**標札** (36) が付け替えられているのに気づいた。それを声に出して言おうとした とたん、軍楽の陽気な音が聞こえてきた。私たちは行列のほうへ駆け出したが、それが **帽子屋** (39) と**手袋屋** (40) の店の前を 通るのだということも、**眼鏡屋** (38) の飾り窓—— **鼻眼鏡、眼鏡**、**オペラグラス**がぎっしり並んでいる—— の前にいれば同じ くらいよく見えるのだということも、考えなかった。","t14-tit-6":"分列行進。","t14-14-1":"14. — **連隊** (41) の先頭を**鼓手長** (42) が進み、そのあとに**鼓手** (43) 、 **らっぱ手** (44) 、そして**楽隊**全体が続いた。**将軍** (45) は副官とともに広場にいて、**水柱** (49) —— **噴水** (48) の水柱である—— のそばに 立ちどまり、**分列**を見ていた。","t14-14-2":"**参謀将校** (46) 、**大佐**、**中佐**は剣を挙げて将軍に 敬礼した。**少佐**たちはそれぞれの**大隊** (47) の先頭に立ち、**大尉**はおのおの自分の**中隊**を率い、**中尉**、**少尉**、**下士官**は部下のかたわらの、いつもの位置についていた。","t14-15-1":"15. — **十字路** (50) には大勢の通行人が群れていた。商人たち—— **傘屋** (51) 、**染物屋** (53) 、**鉄砲屋** (54) —— は**兵隊**を見に出てきた。車という車も、**辻馬車** (52) 、**自家用馬車** (57) 、それに **散水車** (56) までが、歩道ぞいに寄って停まった。","t14-tit-7":"街路の情景。","t14-15-2":"**行商人** (55) が**見本箱**を手にさげて足早に街路を横切り、**屋上席** (59) —— **乗合馬車** (58) の屋上席 である—— に座っていた人々は見ものを楽しもうと振り返った。気の毒な**流しの歌い手** (60) は**手回しオルガン** (61) を連れていたが、太鼓の音に声を消されて**歌**をやめるほかなかった。","t14-16-1":"16. — 連隊が**羅紗店** (64) の前まで来ると、 **お針子** (63) と**仕立屋** (62) は **ミシン**と仕事を放り出して窓から眺めた。**店主** (65) は 新しい**服** (66) を**陳列棚**に並べたばかりだったが、**羅紗** (67) と布の巻物—— 歩道の**下水口** (68) のそばに出してあった—— を中に入れさせなければならなかった。人ごみに倒されるのを恐れたのである。年とった**行商人** (69) まで が、門番の女と靴下の値を掛け合っている最中に、商いを終えるため戸口の廊下に入らねば ならなかった。","t14-16-2":"私たちは連隊について兵営まで行き、**そして**この一日にたいそう満足して、夕食の 時刻に家へ帰った。","t14-tit-8":"さまざまの商売と職業。","t14-17-1":"17. — その次の日、父が土地の新聞の印刷所を見に行こうと言い出した。私たちは 喜んで承知した。","t14-17-2":"その**印刷業者**は**書店** (70) **（＝本屋）**でもあり、**出版業者**、**紙屋**、**製本屋**でもある。彼は二階に新聞の **編集室** (71) を置き、**製版室**も置いた。そこでは **石版工** (72) と**銅版彫刻工** (73) が働いて いる。最後に**植字場**があって、そこには**植字工** (74) が いる。本来の**印刷場** (75) 、**印刷機**、いろいろの機械は 一階にある。","t14-tit-9":"ジャンは質問ばかりする。","t14-18-1":"18. — 印刷所を出るとき、ジャンはひどく不思議がって、柱に取りつけた小さな ガラスの箱の前で足をとめた。**小間物屋** (77) の向かいである。彼は それが何に使うものかと尋ねた。父は**火災報知器** (76) だと説明して やった。じっさい町のものは何もかも私の友だちには驚きだった。素朴な**石の水飲み場** (78) や、軽い**配達三輪車** (80) —— お仕着せを着た **給仕** (79) が漕いでいる—— から、**郵便車** (81) にいたるまで。","t14-19-1":"19. — 父がしばらく私たちを離れて**収税吏** (83) と話しこんだ —— その人は**弁護士** (82) や**公証人** (84) と立ち話をしていたのである—— あいだ、私たちは街路の往来を目で追って退屈をまぎらした。実にさまざまの人が前を通っていった。**菓子屋の小僧** (85) が籠に みごとな**パイ**を入れて、**古着屋** (86) のあとから来る。**点灯夫** (87) が**ガス工** (88) と話して いる。**修道女** (89) が孤児の女の子の手を引いて修道院へ帰っていく。","t14-tit-10":"家へ帰る道すがら。","t14-20-1":"20. — 父が私たちのところへ戻ってきたとたん、ジャンは大笑いした。すすだらけの **煙突掃除人** (91) が二人、汚れた顔と妙ななりをしていたからである。","t14-21-1":"21. — 私は**花売りの女** (92) から母に鉢植えを買おうと思った が、父が、持って帰るには重すぎる、**オレンジ**にしたほうがよいと言った。そこで **売り子** (94) のところへ寄った。**家庭教師** (93) が教え子のために選んでいたので、その買い物が終わるのを待って から、私たちも買った。","t14-22-1":"22. — 帰り道で知り合いに何人も出会った。家の古い友だちの婦人は**連れの婦人** (95) の腕に手を掛けていた。橋と道路の**技師** (96) にも会った。従姉の一人は**子守** (98) を連れていた。","t14-22-2":"そのあと母の**帽子屋** (97) の前を通り、この町の者でない **修道士** (99) 二人に出会った。二人は父に駅へ行く道を尋ねに やってきたのである。","t15-apar-1":"図表第 15 号","t15-tit-1":"市場。— 食べもの。","t15-01-1":"1. — 私たちの食物にいる品を届けてくれる商人の大半は、**屋根つき市場**の **大屋根** (1) の下か、近くの街路に集まっている。","t15-02-1":"2. — **豚肉屋** (2) は**ハム** (3) 、**血の腸詰** (4) 、**ソーセージ** (5) 、 **もつの腸詰** (6) 、**塩豚** (7) を売って いて、**バターとチーズを売る女** (8) のとなりに立っている。その 店先には赤い皮の**オランダチーズ** (9) 、**カマンベール** (10) 、大きな車輪の形の**グリュイエール** (11) 、新しい**バターの塊** (12) が並んでいる。","t15-03-1":"3. — その向かいでは**八百屋の女** (13) が客に立派な **トマト** (14) 、**カリフラワー** (15) 、 **サラダ菜** (16) 、**キャベツ** (17) 、 **かぼちゃ** (19) 、**メロン** (18) 、 **きのこ** (20) まですすめている。ところが**ビール屋の若い者** が**配達車** (21) を—— **ビール樽** (22) を 山と積んだ車を—— ちょうどその店先に停めたので、客が近づけない。百姓の女が **アーティチョーク** (23) を一籠、彼女に届けにきた。","t15-tit-2":"売り買い。","t15-04-1":"4. — 市場は活気にあふれている。**競り** (24) の時刻がきたので ある。買い物にくる**主婦** (26) たちは、**もつ屋の女** (25) の店先を通りかかると足をとめ、**胃袋のもつ**か **子牛の頭**を買う。","t15-05-1":"5. — 太った**料理人** (27) が**魚屋の女** (28) を相手に、たいそう立派な**まぐろ**の値を掛け合っている。 その女は気の向くままに売り値を吊り上げる。彼女のところには**うなぎ、したびらめ、 ます**、**こい**が大量に入っている。**たら**も**むらさきいがい**も たいそう新しい。","t15-tit-3":"安い品と高い品。","t15-06-1":"6. — そのそばに店を出した**鶏肉屋の女** (29) はたいそう 律義である。**七面鳥**、**がちょう**、**あひる**、ただの **にわとり**を売るとき、正しい値しか取らない。","t15-07-1":"7. — 広場の角の二階には、少し前から**布屋** (30) が店を かまえている。そこでは買い手はいつでも、たいそう立派な**食卓布**、 **ナプキン、前掛け**、**ふきん**のそろいを見つけられる。同じ階には **刃物屋** (31) が仕事場を開いた。市場の女商人たちの**包丁**を 研ぎ、百姓のためにいちばん硬い**鋼**で**剪定鎌**をこしらえる。","t15-tit-4":"食料品店。","t15-08-1":"8. — その仕事場の下には、少し前から大きな食料品店が開いている。もはや昔の、質素で目立たない**乾物屋** (32) —— 日用の品、すなわち**茶** (33) 、**チョコレート** (34) 、**角砂糖** (37) 、**石鹸** (38) しか売らなかった店—— では ない。そこではどんな品も売っている。**堅焼きの菓子**、**缶詰** (35) 、**リキュール** (36) 、**ラム、 コニャック、キルシュ、アニス酒**、**キュラソー**。狩りの獲物も—— **野うさぎ** (39) 、**つぐみ** (40) 、 **やまうずら** (41) 、**うずら** (42) 、**野がも** (43) 、**きじ** (44) も—— **バナナ** (46) や**パイナップル**のような南の果物と同じく たやすく手に入る。","t15-09-1":"9. — たいそう愛想のよい店の**若い者** (45) が、望みの品を いつでも出してくれる。すぐりやまるめろの**ジャム** (47) 、 **ラード** (48) 、**きゅうりの酢漬** (49) 、塩漬の**いわし** (50) 。","t15-09-2":"これは**女の客** (51) にたいそう便利である。いちばんありふれた品の すぐそばに、いちばん珍しい初物といちばん味のよい果物—— 汁の多い**梨** (52) 、**すもも** (53) 、**ぶどう** (54) 、**桃** (55) 、**アーモンド** (56) 、**くるみ** (57) —— が見つかるのだから。","t15-tit-5":"客たち。","t15-10-1":"10. — **米** (58) と**レンズ豆** (59) は薫製の**にしん** (60) の箱のそばにある。**じゃがいも** (61) と**いんげん** (63) は**りんご** (62) 、**いちじく** (64) 、**干しすもも** (65) 、**はしばみの実** (66) と隣り合っている。 この店には新しい**卵** (67) も**オリーブ** (68) もあるので、**籠** (70) や **買い物網** (73) はみるみるいっぱいになる。","t15-11-1":"11. — この立派な店の**コーヒー** (72) は**メイド** (69) や料理人のあいだで評判が高く、それも当然である。年とった **食料品屋** (71) が自分でこの上なく念入りに炒っているのだから。","t15-tit-6":"見ものの数々。","t15-12-1":"12. — 誰もが買い物のために市場へ来るわけではない。大屋根へ通じる小道の絵のような 人通りの中には、実にさまざまの人が見える。人のよい**屠場の職人** (75) は**手押し車** (74) を前に押している。その そばには休暇の兵隊が二人、きらびやかな軍服を得意げに見せている。一人は **軽騎兵** (76) で、青い**ドルマン**を着て**羽根飾りの 筒帽**をかぶり、もう一人は**ズアーヴ兵の伍長**で、ふくらんだ袴をはき、頭には **フェズ**をのせている。","t15-13-1":"13. — **パン屋** (80) は**パン焼き店** (78) の戸口に立っている。**パン** (79) の生地を こねたばかりで、飾り窓に並ぶ**クロワッサン** (81) 、**小型パン** (82) 、**丸パン** (83) を窯から 出したところである。","t15-14-1":"14. — パン焼き店の上には腕のよい**肌着仕立ての女** (84) が 住んでいて、**刺繍女** (85) を何人か使っている。そのとなりには **洗濯とアイロンの女** (86) が住んでいる。**洗濯物** (88) を洗って干したあと糊をつけ、**アイロン** (87) でのしをかける。","t15-tit-7":"肉、魚、野菜。","t15-15-1":"15. — 一階にある**肉屋** (89) では、あらゆる**肉**を 売っている。**羊肉** (90) 、**牛肉** (94) 、**子牛肉** (92) を、**羊のもも、ビフテキ、焼き肉**、 **あばら肉**にして売るのである。**肉屋の若い者** (93) が これらの肉をみな切り分け、**髄の骨** (96) を別にしておく。肉屋の 戸口には**牡蠣売りの女** (97) がいて、**牡蠣** (98) を売っている。望めば殻を開けてくれる。","t15-16-1":"16. — これらの商人はみな鑑札料か場所代を払っている。だから**巡査** (100) は情け容赦なく、気の毒な**野菜の呼び売り女** (99) を追いまわす。この女たちは手押し車で**にんじん、はつかだいこん、 かぶ、にら葱**や**アスパラガスの束、新しいえんどう、ほうれん草、すいば、 クレソン**、**パセリ**を売り歩き、商人たちの商売敵になっているのである。","t15-tit-8":"巡査に気をつけろ！","t15-17-1":"17. — **にんにく** (101) と**玉ねぎ**を売る小僧も、自分もまた市場のそばで品を売ってはいけないことをよく知っている。彼は逃げ出し、走りながらもう少しで**かに、ざりがに、小えび**の籠をひっくり返すところだった。 **いせえび**と**オマール**の**売り子** (102) の籠である。","t15-18-1":"18. — 誰もが動きまわり、たいへんな騒ぎである。それでも、**ガラス屋** (103) が呼び歩く声も、**炭屋** (104) の 掛け声もはっきり聞こえる。炭屋は**炭の袋** (105) を届けるため、 ちょっとのあいだ荷車を離れたところである。","t16-apar-1":"図表第 16 号 大百貨店。— 歳の市。 おもちゃ。","t16-01-1":"1. — 新しい年が近づいてきた。大きな店はどこも**おもちゃ** (1) と年賀の贈り物の売り場をこしらえた。","t16-01-2":"私は祖父に、あの立派な陳列を見に歳の市へ連れていってほしいと頼み、祖父は承知して くれた。","t16-02-1":"2. — まず私たちは立派な武器の飾り板の前で足をとめた。**小銃**、**軍帽**、**サーベル**、**剣帯**、**肩章**ひとそろいを掛けた ものもあれば、**兜**、**胸甲** (3) 、**ピストル** (4) を掛けたものもあった。これらはみな**幻灯** (2) よりずっと私の興味を引いた。","t16-tit-1":"見ものの数々。","t16-03-1":"3. — 同じ売り場に**歩哨** (5) が**番小屋**に立って いた。厚紙の動物園をひとつまるごと見張っているように見えた。そこの動物の多いこと。止まり木の上の**おうむ** (6) 、鼻に角のある**さい** (7) 、**となかい** (8) 、**だちょう** (9) 、くるみをかじる**猿** (10) 、めんどりを くわえて運ぶ**きつね** (11) 、大きなあごを開けた**わに** (12) 、**らくだ** (13) 、姿のよい **グレーハウンド** (14) 、**ひょう** (15) 、 それから私の知らない獣が二匹いて、聞けば**いたち** (16) と **ハイエナ** (17) だという。そこには**豹** (18) と**おおかみ** (21) もいた。すぐそばには かわいらしい**ねずみ** (19) と、ごく小さなゴムの **はつかねずみ** (20) 。最後に**かば** (22) と、こぶのある**ひとこぶらくだ** (23) が この一群をしめくくっていた。そのそばに**鉛の兵隊** (29) で いっぱいの立派な陣営がなかったら、私は何時間でもそこにいたことだろう。それが私の 心を引いてしまったのである。","t16-tit-2":"兵隊と戦争。","t16-04-1":"4. — 祖父は**廃兵** (24) で、**傷**のために軍を去ら ねばならなかった。その傷が**武功章**をもたらしたのである。祖父は自分の出た **戦役**の話を私にするのがなによりも好きだ。この小さなミニチュアの軍隊の さまざまの動きを説明して、たいそう嬉しそうだった。歳の市に来ていた本物の兵隊の一組 —— **工兵** (25) 、**ベレー帽**をかぶった**アルプス猟兵** (26) 、歩兵の**曹長** (27) 、袖に金の**飾り モール**をつけた砲兵の**軍曹** (28) —— が、その説明を聞こうと 私たちのそばで足をとめた。","t16-05-1":"5. — 祖父はこんな立派な聞き手を得てすっかり得意になり、その場で完全な作戦計画を 考え出した。","t16-05-2":"**城壁**と**濠**をめぐらした要塞の町は**敵軍**に囲まれていた。敵軍は 長いあいだ**砲撃**したうえで、いよいよ**強襲**にかかろうとしていた。だが **囲まれた者**たちは飢えに追われて、**囲む者**たちの**陣営**へ **討って出**ようと試みた。**天幕**のまわりの頑強な**戦闘**でこの **攻撃**を退けると、**勝った**囲む者たちは**騎兵隊**を放って、**負けた**攻め手を**追わ**せた。攻め手は**退き**、**戦場**を **死者**と**負傷者**でおおった。**担架兵**がこの後者を **野戦病院**へ運び、**外科医**に手当てをさせた。","t16-05-3":"いくつかの**大隊**が**方陣**を組んで勇ましく抵抗したにもかかわらず、**敗北**は決定的だった。軍の残りは**逃げ**、多くの**捕虜**を残した。敵は町を占領して**勝利**をしめくくろうとしていた。おそらくこれが戦役の終わりで あり、**休戦**のあとには**講和条約**を結ぶことができるだろう。","t16-tit-3":"年賀の贈り物。","t16-06-1":"6. — 若い兵隊たちは老兵の絵のような話を笑いながら聞き、さらにいくつか尋ねた。私は といえば、売り場をまわって立派な**弩** (32) と、**弓** (33) とその**矢** (31) を眺めた。そこにも 動物の一組があった。二羽の**鳴く鳥** (34) 、すなわちからくり仕掛けの **ナイチンゲール**と、のどいっぱいに歌う**うぐいす**。それに妙な獣の一列 —— **こうもり** (35) 、**ボア** (36) 、 **かめ** (37) 、**あざらし** (38) 、**鯨** (39) 、**さめ** (40) —— で、みな 金箔の皮でできていた。","t16-07-1":"7. — それを長く眺めてはいなかった。かねて夢に見ていたものが目に入ったからである。 みごとな**人形芝居の舞台** (41) で、立派な**背景**と、 うっとりするような赤い**幕**がついている。**舞台**の上では二人の役者が、 たいそう面白い**芝居**の**役**を演じているらしかった。桟敷や**肘掛椅子**に座り、**楽長**の後ろの**平土間**に陣取った厚紙の小さな **見物人**たちが、しきりに拍手していたからである。","t16-07-2":"惜しいことに、この芝居小屋はたいそう値が張った。","t16-08-1":"8. — そもそもおもちゃを選ぶのはむずかしかった。飾り窓にはありとあらゆるおもちゃが 積み上げてあったからである。**アルルカン** (42) 、 **ポリシネル** (43) 、**ピエロ** (44) 、翼を打ちふる**みみずく** (45) 、口笛を吹く**くろうたどり** (46) 、吠える**プードル**、**蓄音機** (47) 、**知恵の輪**。そのうちの一つがたいそう面白かった。 それは**海戦** (48) を写したもので、**ココやし**の茂る陸地の 近くで、一隻の**船**が**海賊**に襲われているのだった。","t16-09-1":"9. — こうした珍しいものをゆっくり眺めることができた。店には人が少なかったからで ある。ぶらぶら歩きの客がわずかにいるだけで、あとは**竜騎兵** (49) と**集金人** (50) がいるくらいだった。この集金人は本**勘定台** (51) で**為替手形**を差し出していた。","t16-10-1":"10. — 私は祖父に、**女会計**の後ろの棚に並べた本は何に使うのかと尋ねた。祖父は**帳簿**だと答えた。","t16-tit-4":"店をひとまわり。","t16-11-1":"11. — おもちゃの売り場を出て、私たちは馬具の売り場へ**鞍** (53) 、 **あぶみ** (54) 、**おもがい** (55) 、 **はみ** (56) 、**むち**を見に行った。**売り場主任** (57) が祖父にいろいろ説明しているあいだ、私は**磁器**と **ガラス器** (58) の陳列を見に行った。そこには立派な **サラダ鉢**と、きゃしゃな**茶瓶** (59) があった。","t16-12-1":"12. — 二階へ上がるため、私たちは**コルセット** (60) の飾り窓の 後ろを通った。靴下売り場のそばで、たいそう立派な**ズボン下** (63) が 並べてあった。すぐ近くでは**女店員** (61) が**女客** (62) に美しい絹の**織物** (64) を選ばせていた。","t16-12-2":"階段を上がりながら、店が日本の**提灯** (65) 、**日傘** (66) 、それに大きな**しゅろ** (70) で飾られている のに気づいた。","t16-13-1":"13. — 二階には見るものがあまりなかった。家具 (*) 、**金庫** (67) 、 **たんす** (68) 、**乳母車** (69) だけである。 けれども店全体を見わたす眺めはたいそう**面白かった**。","t16-14-1":"14. — 足もとには楽器が見えた。**たてごと** (71) 、 **ギター** (72) 、**マンドリン** (73) 、 **ピストン付きコルネット** (74) 、**クラリネット** (75) 、**弓** (76) を添えたバイオリン、それに **大太鼓** (77) まであった。もう少し先の紙の売り場では、**学生** (78) が**店員** (79) を相手に紙挟みの 値を掛け合っていた。そのそばに立派な**いろは読本** (80) が見えた。","t16-14-2":"店の真ん中には高い**クリスマスの木** (81) が立てられ、ろうそくや 小間物やありとあらゆるおもちゃ—— **木馬** (82) 、**人形** (83) など—— がいっぱいに掛かっていた。","t16-14-3":"**香水売り場** (84) は**歯みがき**やいろいろの**香水** を置いていて、たいそうよい香りを放ち、それが私たちのところまで漂ってきた。","t16-tit-5":"私たちは買い物をする。","t16-15-1":"15. — 祖父が長すぎると思いはじめたので、私たちは大階段を下りた。祖父は **天文の掛け図** (85) の前でしばらく足をとめた。そこに描いてあるのは —— と祖父は言った—— **彗星** (a) 、**月食と日食** (b) 、**四つの方位** (c) **（北、南、東、西）** をしるした風配図、二つの**半球** (d) の図、**惑星** (e) 、**太陽系** (f) である。私にはさっぱり分からな かった。それより、通りかかった**配達の若い者** (86) の飾りモールの ついたお仕着せや、そばにあった美しい**扇** (87) 、**がま口** (88) 、**紙入れ** (89) のほうがずっと面白かった。","t16-16-1":"16. — 陳列台の上の**羽根飾り** (90) や**帯留めの留め金** (91) 、それに籠に品よく生けた美しい**造花** (94) にも 見とれた。**すみれ**、**においあらせいとう**、**ヒヤシンス** (95) 、**ゼラニウム** (96) 、**ゆり** (97) 、**きんれんか** (98) は、たいそうよくできて いた。","t16-tit-6":"祖父の贈り物。","t16-17-1":"17. — 私は祖父に、**歯ブラシ** (92) を一本買ってほしいと頼んだ。 **ヘアピン** (93) のそばの箱に入っていたものである。祖父は承知して くれ、私は自分で勘定台へ払いに行った。そのそばでは大きな**送り荷** (100) がこしらえられていた。ある**客** (99) あての ものである。","t16-18-1":"18. — 突然、美術の**ブロンズ** (101) のそばに立っていた人たちの あいだに、ちょっとした騒ぎが起こった。**泥棒** (102) が誰かの物を 盗もうとしているところを、**監視係** (103) に取り押さえられたので ある。人をやって巡査を呼び、**捕らえ**させた。私たちが店を出るちょうどそのとき、 その罪人は留置場へ引かれていくところだった。"}